古田会計事務所

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今週の考える言葉「信・疑・進」

考える言葉

信・疑・進

   9 月の三連休(16~18 日)のときに読み上げた分厚い本の紹介をしたい。
 
   それは、『道元』(松原泰道 著)である。難解といわれる道元の教えを分りやすく解説し、語りかけてくれる良書である。この本との購入(出逢い)は、17 年ほど前のことである。その当時(松原老師、90 歳過ぎてからの作品。2009 年に101 歳で逝去)、素読のせいだったのだろう、線を引いた跡があるが価値観の形成にまで至っていなかったと、その至らなさを痛感する。
 
   さて、著書の中に“信・疑・進”という言葉がある。その点を深く考えることができ、腑に落ちたのが、今回の収穫だったといえよう。同老師は、“信・疑・進”を“信じて疑う”と述べて、次のような説明を加えてある。
 
   「本来、自分に仏性が具わっている真理を“信じ”て、なぜ自分にはそれがわからないのかと、自分を“疑う”」のだという。
 
   禅門では、本覚の仏性を信じる「信」と、なぜ自分にはわからないのかという「疑」と、この疑いを晴らすべく努力精進する「進(精進)」を、修行者が欠かしてはならない三項目に挙げているのだという。
 
   さて、今回の収穫で最たるものは、“信・疑・進”のうち「疑」の重要性を直感し、再認識できた点であろう。
 
   小生はどちらかというと、信じやすいタイプである。だから、「いい本に出逢った、いい話を聞かせてもらった」と、すぐに得心してしまう。そのあとが問題だ・・・。「じゃ、普段の自分はそのように思考し、行動しているのだろうか?」「そうでないとすれば、自分はどんな不都合を周囲にもたらしているのだろうか?」という、自分に置き換えての「疑」をやっていないことに気づく。当然、「疑」がないから、「進(精進)」へと進んでいかないのである。ゆえに、単に知識の習得で終わってしまう。
 
   月末・月初に行うIG定例会議においてもそうだ。現状における仕事の、一つひとつの見直しを行い、「あるべき姿とは何か?」を議論すると、追求すべき理想の姿がカタチになっていく。問題は、「疑」である。現状との差を明確にしないかぎり、自分自身の改善点がみえてこない・・・。だから、「進(精進)」がおろそかになり、元の木阿弥になってしまうことが多々あると思う。
 
   あらゆることは、“信・疑・進”が一体となって、はじめて成就するのだと思う。
 
   「あるべき姿と現状との差(=問題)」を明確に捉え、「仮説~実践~検証」の経営サイクルを繰り返し行う『目標管理システム』において、“信・疑・進”は欠くことのできない三項目であると考える。
 

今週の考える言葉「夢や志」

考える言葉

夢や志

   小生の好きな言葉の一つに、『“夢や志”を持つと、自分が思っている以上に、人間は強くなれる』というのがある。
 
   もうだいぶ前であるが、はじめてこの言葉に出逢った時、「なるほど、“夢や志”にはそんな効用があるのだ・・・」と、得心した気分であった。
 
   だが、そのうち、「“夢や志”を持っている自分自身は、どれほど強くなれたのだろうか?」、また「“夢や志”を持つと、なぜ人間は強くなれるのか?」等々、考えているうちに段々確信を持てるようになった。
 
   最近では、小生の『未来会計セミナー』では、必ず未来会計を導入し、実践することの効用の一つとして、この言葉を引用し、語るようにしている。
 
   なぜ、そうなのかを考えてみよう。
 
   ある問題に直面したとしよう・・・。“夢や志”を持っていない人は、その問題を解決しようとするとき、どうするだろうか?自分の過去の経験(過去の自分)に相談をするだろう。そして、過去の経験で解決できないとなると、仕方がないとあきらめてしまう人が多い。今は、過去と未来が繋がっていない時代だから、尚更、そうなってしまう傾向にある。
 
   じゃ、“夢や志”を持っている人はどうするのか?「未来の自分」に相談する。つまり、成長した暁の未来の自分を思い描き、解決の糸口を探ろうとする。
 
   または、自分の尊敬できる人を自らの理想像として掲げている人の場合(ほとんどの人がそうである)、その人だったらどうするのだろうかと、その人の頭を借りて考えようとする。だから、自分の限界を超えて、自分の思っている以上の力が湧いてくるのである。
 
   一度きりしかない人生、その人生をどう生きるのか・・・。人生の目的を改めて問うことが多いこの頃であるが、究極のところ、「自己の完成」に尽きると考える。では、完成すべき自己とは何か?そのあるべき姿は・・・?
 
   “夢や志”、そのあるべき姿や具体的な目標設定を描き、実現するための計画づくりをお手伝いさせて頂いているが、確かにつくり上げた社長には前向きなエネルギーが溢れているのを実感できる。
 
   ヘーゲルの言葉に、「人間は価値ある目的を持ったその時から、その人の人生のあらゆる出逢いが価値あるものになってくる」とあるが、まさにその通りである。
 
   確かに、“夢や志”は、自らをその場の苦難よりも一段上に置くことができるような出
 

今週の考える言葉「NN大会パートⅡ」

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NN大会パートⅡ

   前回に引き続き、NN全国大会(第18 回)の話題について紹介したい。
 
   今回、基調講演の講師をお願いしたのは、ベストセラーとなった『日本でいちばん大切にしたい会社』シリーズの著者である坂本光司教授(法政大)である。
 
   講演のテーマは、『経営者の心得50ヶ条』である。坂本教授の凄さは、学者であるにも関わらず、徹底した現場主義にある。これまで訪問調査・アドバイスをした中小企業の数は、8000 社を超えるという。今でも、年間150 社は訪問するというから頭が下がる思いである。
 
   坂本教授の講演はいつ聴いても歯切れがよく、ブレがない。それは、言動の原点となっている価値観(=思考の枠組み)が素晴らしいからだと思う。
 
   以前に、同教授から頂戴した『経営者の手帳~働く・生きるモノサシを変える100の言葉』(あさ出版)は、折に触れて読み直しているが、中小企業の経営者にとって深く考えさせられる内容がたくさん詰まっている良書だと思う。
 
   教授は、経営の使命・目的を次のように定義している。「経営とは、会社にかかわるすべての人々の永遠の幸せを実現するための活動のことである」 (業績と成長は、その使命の“結果現象”にすぎない)
 
   さらに、「経営においては、常に“五人”の幸福を念じ、その実現を図らねばならない」と述べ、その“五人”の優先順位については下記の通りだ。
 
   第一は、「社員とその家族」
   第二は、「下請け企業などの社外の社員とその家族」
   第三は、「現在顧客と未来顧客」
   第四は、「地域住民」
   第五は、「株主:出資者」
 
   利害関係者(ステークホルダー)に対する優先順位のつけ方も、ユニークで教授らしい。(顧客第一主義でも、株主優先でもない)
 
   経営者の仕事の特徴は、多くの人たちとの依存関係で成り立っているところにあると考える。その中でも、最も身近で影響し合い、依存し合っているのは「社員とその家族」であろう。その「社員と家族」の満足度を優先してこそ、経営の基盤は充実し、盤石なものとなる・・・。
 
   社長と社員の信頼の絆は、①目的の共有、②貢献意欲、③良好なコミュニケーションによって、つくられる。
 
   「何のために、働くのか?」 つねに、自らに問い続けたいと思う。
 

今週の考える言葉「NN大会」

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NN大会

   今年も『NN構想の会・第18 回全国大会』(9 月7~8 日)をホテル椿山荘東京で開催することができた。
 
   2000 年(平成12 年)に、時代の激動を肌で感じつつ、業界革新の一翼を担いたいという一念でスタート・・・。亀の歩みの如きだが、変革の歴史に貢献しつつ、一歩一歩確実に目的に向かっていると確信している。なぜなら、全国各地から参加してくれる会計人の熱意、多くの支持団体の無私の協力、そして協賛企業の方々の励ましの言葉で、そう感じさせてくれるのである。ホントに、感謝の一言!
 
   さて、今大会のテーマは『輝く未来をイメージしよう~跳躍力UP!』である。次の3つの考え方を共有したいと思い、掲げてみた。
 
   ① 「未来は心一つの置き所」
   私達にはすべて、選択の自由がある。輝く未来をイメージし、力強く生きたい。
 
   ② 「跳躍力UP!」
   過去の延長線上ではなく、異次元の成長戦略を描く。つまり次元を変えて考えてみることの大切さ。
 
   ③ 「迷ったときこそ、先を見よ!」
   小手先の技に溺れず、本質を磨く。未来に大きな影響を及ぶす社会システム上の変化とは何かを捉える。
 
   大会一日目第一部は、坂本光司氏(法政大教授)を招いての基調講演『経営者の心得50 ヶ条』から始まった。「日本で一番大切にしたい会社」とは、どんな会社なのか・・・。持論を熱く語って頂いた。(内容の詳細は、次回に紹介したい)
 
   続いて第二部、毎回好評のパネルディスカッション。今年も、コーディネーターは澤邉紀生先生(京大教授)。そして、パネリストは、NN支持団体から4 人の団体代表に出演して頂き、大いに持論をぶつけ合ってもらった。
 
   その後に続く、情報交流パーティー(進行:MyKomon)のときに、参加者の人たちから、「基調講演もパネルディスカッションも示唆に富んだ内容が多く、元気が湧いてきた!」等の感想を頂いた。
 
   パラダイムシフトの時代である。どのように方向付けを行い、自己革新をしていくべきか・・・。自分で考え抜いて、「答え」を生み出すしかない。まさに、「迷ったときこそ先を見よ!」である。
 
   また、今回初参加の先生から、「来年も、また参加したい!」といって頂いた一言が心に沁みた大会でもあった。これからも、刺激を与え続ける存在でありたい!
 

今週の考える言葉「即今」

考える言葉

即今

   禅に、“即今”という言葉がある。辞書を引くと「ただいま。目下」とあるが、その「今」をどう生きるかを考えてみたい。
 
   無常の人生、命のはかなさを考えると、「今」という瞬間を大切にしなければと思う。つまり、“即今”とは、「今という瞬間を大切にし、充実しなければならない」と心に期して生きることを教えてくれる。
 
   ある本で、「即今(そっこん)、当処(とうしょ)、自己(じこ)」という禅の言葉を紹介してあったのを思い出す。
 
   道元禅師の悟りに、「他は是れ吾にあらず」、「更に何れの時を待たん」という有名な言葉がある。つまり、「他の人にしてもらったのでは、じぶんのしたことにならない」、「いまやらずに、いつやるのだ」という意味である。
 
   「いま、ここで、じぶん」として生きるという覚悟みたいなものだ。小生は、この言葉が好きだ。だからこそ、そう生きようと心がけているが、なかなか難しい。もうだいぶ前になるが、歳のせいか、夜中に目が覚めて往生した時期がある。いったん目が覚めると、再び寝ようと思っても、目が冴えてきて明け方まで眠れない。睡眠不足では、仕事に差し支えると思い、必死に寝ようと努力すればするほど、目が冴えてきてどうしようもない・・・。
 
   ある時、「どうせ眠れないのならば、読書しよう!」と思い、机に向かったら効果てきめん、どんどんページが進み、またいろいろなアイデアが出てくる。まさに、“即今”の時を得たような気分だ。
 
   目が覚めた時こそが、“即今”! 読書にとって最良の時間なのだ。いまや、寝る前に一冊の本を机の上に準備して眠ることが習慣となった。いつの間にか、小生の平均睡眠時間は4 時間となった。概ね、2 時過ぎか3 時時ごろまでに目が覚める。かなりのショートスリーパーである。気になって、あるドクターに相談をしたことがあるが、「睡眠には、個人差があるので、それで体調が良ければ、合っているのではないか」と・・・。
 
   ただ、“即今”と言えでも、体調の良し悪しがある。同じことをしていても、スムーズにいくときと、かなりの努力を強いられる時とがある。そんなときは、どうするのか?最近は、努力しても成果が薄いときは、気分転換をするようにしている。
 
   「“即今”、当処、自己」は、統合的な概念なので、分けて考えられないと思うが、やってみて最も難しいのは、“即今”ではないだろうか。目的意識を明確にして、“即今”を習い性として究めたいと願う。
 

今週の考える言葉「グローバル成長」

考える言葉

グローバル成長

   昨年購入した書籍の中に、『成長企業の法則』(名和高司 著)という本がある。本のタイトルに関心をもって手に取って見たものの、分厚くて、途中で机の端に積み重ねたままにしておいたものだ。
 
   改めてチャレンジしてみると、なかなか読み応えがある内容だ。
 
   本書のテーマは“グローバル成長”である。一定の基準で、21 世紀の世界トップ100社を選定し、米英や北欧などの成熟国家においても成長し続けている企業を紹介し、「成熟国における成長」とは何かを考え、停滞している日本企業に喝を入れたいというのが著者の意図であろう。
 
   成熟国における“グローバル成長”の要因は何か?その条件を「異次元の成長=LEAP(跳躍)」という表現で概念化しており、「稼ぐ力を強化すること」が重要であると述べている。常に指摘していることでもあるが、どんな状況においても成長し続ける企業には、次の3 つの特徴がある。
 
   ① 独自の経営観があること
   ② 付加価値の高い事業領域を確立していること
   ③ 人材育成に熱心であること
 
   “グローバル成長”も基本的に同じである。ここで言う、「グローバル」とは「市場開拓」のことであり、「成長」とは「事業モデルの構築」を指している。つまり、志を持って、イノベーション&マーケティングをしっかりと展開していくことである。
 
   「成長か、死か・・・。あらゆる企業は、普通に経営していては失速する。成長を強く意識しないと、企業の継続は難しい」と著者は指摘しているが、全く同感である。現状維持は衰退を意味する時代である。
 
   さらに、時代環境の変化の中で生じる二律背反性(二者択一の選択)を超える「経営のイノベーション」が求められるという。つまり、統合の価値観(二項共存関係や共創の考え方)がベースにあって、様々な判断ができるかどうかが、一人ひとりの経営者に問われる時代なのだと思う。
 
   例えば、静的な特性(堅牢性、しぶとさ、ブレない)による「深化」と動的な特性(変容性、身軽さ、融通無碍)による新化という二律背反的な要素の共存が成長のバネになるという。
 
   「変わるもの」と「変わらないもの」を見極め、統合の価値観で成長を考えていくことが、“グローバル成長”の真髄ではないだろうか。
 

今週の考える言葉「時熟」

考える言葉

時熟

   お盆休み(11~16 日)に書棚を整理していると、『時間開発のすすめ~独創的24時間のつくり方』(中川昌彦 著)が目に止まった。もう30 年も前に購入した本だ。懐かしく、ぱらぱらとめくっていると、“時熟”という言葉に赤線が引いてあり、その当時に熟慮した跡がある。著者によると、「時間には命がある。時計時間にはもちろん命などないが、実存的時間にはそれがある」という。
 
   時計時間とは、時計のように等質的に流れる通俗的時間のことで、実存的時間とは人間の意識に属している根源的時間をいい、それには命がある・・・。自分がいかに生きるかによって、それは伸びもし、縮みもするという。
 
   時間に命があることを的確に表現した言葉として、“時熟”という言葉を紹介している。
 
   「時間は未熟な状態から始まって、徐々に成熟する。十分に成熟した状態が“時熟”と呼ばれる。その状態を過ぎると、時間は時代に枯れ、ほろびていく」とある。つまり、未熟な状態で成果をあげようとすると失敗する。“時熟”に至れば、熟柿が自然の落ちるように、物事はうまく運ぶ。しかし、その機を逸すると、柿は腐って落ちてしまう・・・。
 
   このように考えると、「機が熟する」という言葉があるが、“時熟”を読むということはどんな人の人生にとっても極めて重要なテーマであるといえよう。新規事業を立ち上げたあと、激しく成長している企業を見ていると、トップの“時熟”を読む目が鋭い。自らが構築したビジネスモデルと時流がマッチングしており、方向性にブレがないのである。
 
   逆に、失敗を繰り返している企業や人を見ていると、時の熟するのを待てず、独り相撲をとって、焦りから自滅している。または、機を逸してしまい、慌ててやり出すが、手遅れの状態である。
 
   では、物事が“時熟”しているか否かを読むには、どうすればいいのだろうか?
 
   先ずは、「備えあれば憂えなし」である。「迷った時こそ先を見よ」という言葉があるが、常に目的意識を持って、明確なビジョンを掲げて、その実現のために何をなすべきかを考え抜く習慣を身につけることであると思う。
 
   また、企業のトップであるならば、自分の会社をどう伸ばすのかの一点に集中すべきである。つねに成長志向で、未来を考えて、行動をすべきである。このような思考的な習慣によって、“時熟”のタイミングが培われていくのだろう。
 
   恐らく、無為自然とか無我の境地に達している人は、時の流れに身を任せつつ、“時熟”を得心しているのだと思う。
 

今週の考える言葉「目的意識」

考える言葉

目的意識

   先週末(4~5日)は、『NBM(第16 期⑥最終講)』と『Ja-BIG定例会(第3 回)』が同時開催された(クロスウェーブ・船橋)。
 
   「光陰矢の如し」という諺の通り、歳月の流れは、いつもはやいものだ・・・。
 
   2000 年に、「会計人は“社会的インフラ”である!その自覚のもと、会計人の手で“日本の礎”を築こう!」という“目的意識”をもってスタートしたのが『NN構想の会』だ。
 
   さらに2003 年には、単に税務申告を目的とした会計ではなく、「経営者の意思決定に役に立つための会計の体系をつくろう」という趣旨で、NN主催のもとで『新ビジネスモデル研究会(NBM)』をスタートさせた。
 
   そして2014 年には、満を期して、『㈱日本BIGネットワーク(通称:Ja-BIG)』を全国の会計人有志で設立し、参加事務所のすべてが未来会計の領域で年商一億円の事業化を達成することを目標に掲げ、会計業界の抜本革新を目指し、切磋琢磨しているところである。
 
   これら一連の活動の根幹にある“目的意識”とは何か?一言でいうと、“業界革新”である。
 
   バブル崩壊以降、日本の中小企業の約7 割近くが赤字だという。先ずは、赤字を黒字化し、ムダをなくすことによって内部留保を高め、環境の変化に適応できる企業体質を創るためにはどうしたらいいか・・・。事業承継の問題、または新たな成長戦略を描くお手伝いをするにはどうしたらいいのか。
 
   環境の変化に伴い、生じる新たな課題(ニーズ)に応えるためには、自らを変革するしかない。また、変革できなければ、会計人の“社会的インフラ”としての使命・役割としての存在価値がなくなるという、健全な危機意識である。
 
   「経営者の意思決定をサポートすること」を目的とした会計のことを未来会計と称し、そのドメインの確立を目指してきた。1993 年から共同研究をはじめ、IG会計グループでは1995 年に「S-Plan」という中期ヴィジョンを掲げ、戦略的に思考し、行動できる会計事務所に生まれ変わることを決めた。その中心的な課題が「未来会計に軸足を移す!」であった。
 
   1993 年から数えると、25 年の月日が流れたことになる。「顧客と共に、未来を語れる会計人になる!」という“目的意識”を持ち、かなり戦略的にも絞り込んだ活動をしてきたつもりでも、あっという間の歳月の流れである。
 
   “目的意識”を持って日々を送ったとしても、「光陰矢の如し」である。ましてや、“目的意識”を持たないとなれば、「何をか言わんや」である。
 

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