古田会計事務所

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今週の考える言葉「強運」

考える言葉

強運

   「祝!J1初昇格V・ファーレン長崎」 
 
   クラブ創設以来鳴かず飛ばず、経営難が囁かれていたV・ファーレン長崎が、初のJ1昇格を決めたことで、地元長崎は盛り上がっている。
 
   「奇跡の大躍進」の背景に、新社長就任があることは疑う余地はないと思う。新社長とは、ご存知、ジャパネットたかた創業者である髙田明氏(69)である。「いったいどんなマジックをつかったのか?」とマスコミが騒いでいるが、 一言でいうと”強運”の持ち主なのだと思う。
 
   長崎にはもう一つ奇跡の大躍進をしている話題がある。創業以来ずっと赤字を続けていたハウステンボス(HTB)だ・・・。18年間、一度も黒字を出したことがなかった企業が、HISの創業者である澤田秀雄氏(66)が社長就任した途端一年で黒字化・・・、さらに躍進を続けている。
 
   澤田氏には、3年ほど前にお会いし、講演も聞いたことがある。また、氏自身の著書で『運をつかむ技術』という本が出ているように、運を大事にする生き方をしているし、氏自身極めて”強運”の持ち主だ。とに角、思考が前向きで、ポジティブ。また、一旦決めたことは、徹底してやり抜く行動力がある。
 
   話を髙田氏に戻そう。実は先月の半ばに、懇意にしている某社長の紹介で、髙田氏とはお会いしたばかりである。目的は、IGグループ来年度・新春セミナーの講師依頼のためである。(講演のテーマは、「夢持ち続け日々精進」)
 
   V・ファーレンの試合開始前の短い時間であったが、あの人懐こい笑顔を絶やさず、紹介者の顔を立てながらの応対には、人を引きつける魅力があり、初対面と思えないような親近感を持たせてくれる。「さすが!」の一言である。
 
   その後、試合場まで降りていき、選手らはじめ関係者と談笑していたのが目に入り、自ら現場へ足を運び、人任せにしない所が、他から信頼を得られ、運を引き寄せる力になっているのだろうと感じた。「他は是れ吾にあらず!(わしがやらねばだれがやる)」(「道元」松永泰道著)を思い出した。
 
   「人間は価値ある目的を持ったその時から、その人の人生のあらゆる出逢いが価値あるものになっていくのである」という言葉があるように、願望や志そして夢を持つことが”強運”を引き寄せる第一歩のような気がする。
 
   小生は、「① 明確な目的意識を持つこと、② 強烈な熱意と信念を培うこと、そして③ 揺るぎない行動を起こすこと」をモットーとして、関係性思考を深化させていくことが”強運”を引き寄せるのだと考えている。
 
   奇跡を起こすエネルギーは、あなたの心の中にある(潜在脳力)
 

今週の考える言葉「奉仕」

考える言葉

奉仕

   IG会計グループの次年度・基本方針は、『時流を見極め、“貢献戦略”を鮮明にしよう』に決定した。
 
   ここにいう時流とは、世の中のニーズであり、社会的課題である。そして、それらの本質を明確に捉え、どんな貢献ができるのか、しっかりと考えながら、行動する一年にしようという気構えである。
 
   最初は、「貢献戦略」ではなく、「成長戦略」という風に考えたのであるが、何かインパクトが弱く、しっくりしないので考えていたら、ふっと浮かんだのが“奉仕”という言葉である。
 
   「仕」も「事」も「つかえる」という意味があり、「仕えて、事えるのが仕事である」と教わったことがある。つまり、“奉仕”活動こそ仕事の本質だという意味である。その“奉仕”の精神を貢献という言葉に置き換えてみた。
 
   成長を“奉仕”、すなわち貢献に置き換えてみると、視野がグッと広がったような気がする。つまり、“奉仕”という精神には次のような特徴があると思う。
 
   一つに、問題意識の視界が広がること。
 
   全体(=社会)と部分(=個人)という関係性思考で問題をみる意識が生まれる。つまり、「今、社会が抱えている問題とは何だろうか?」「その問題に対して、私たちIG会計グループはどのよう関り、貢献できるのであろうか?」という問題意識である。
 
   人口減少、グローバル化、格差社会、世代交代等々の問題・・・、新聞を賑わす日常的な記事から、いろいろな“奉仕”のテーマが浮かび上がってきて、仕事が山ほど溢れてきそうな気がする。
 
   次に、責任感が強まり、達成意欲が湧くこと。
 
   人間は、自分との約束に対してはいい加減なところがあるが、他人に対してはそういう訳にはいかない。他己管理という言葉があるように、他人との約束に関しては「ちゃんとやらないと!」いう責任感が強まり、中途半端なことはしない・・・。
 
   “奉仕”・・・、人様のために尽くそうという気持ちがあって努力をする。結果として自分の成長にも大いに役立っているのである。「仕事が人を育てる」というのも、そんなことなのだろうと思う。
 
   最近、日経新聞が中小企業の事業承継問題を定期的に話題にしているが、問題意識をもって読んでいるうちに、創造的想像力が高まってきて、やるべきことがたくさん出てきて、嬉しい悲鳴である。
 
   “奉仕”の心は、経営に必要な創造的想像力を養う大事な土壌だと考える。
 

今週の考える言葉「決断力」

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決断力

   「トップとナンバー2では、器が違う」 そういう言い方をする人がけっこういるが、確かにそういう場面に遭遇することが多い。
 
   その最たる違いは、”決断力”の大胆さとスピードではないだろうか。トップの決断には、周囲を圧倒する迫力があるような気がする。それは、はやり最高経営責任者としての自覚によって培われるものであろう。
 
   「人生における失敗の最大の原因は”決断力”の欠如にある」という言葉がある。だとすれば、”決断力”はトップ経営者の専売特許とは限らず、誰もが鍛え、身につけるべき能力だといえる。ましてや、変化のスピードがはやく、多様化した今日的な環境においては、なおさらである。
 
   そこで、トップの”決断力”を支えている要因を検討してみたい。
 
   一つは、決断は理念(人生観や経営観といった価値観)に基づいて行っていること。
 
   京セラの稲盛さんは、第二電電(現KDDI)設立を決断するとき、「動機善なりや、私心なかりしか」と、問い続けたという。
 
   さらに、「やると決めた以上は、必ずやる」という覚悟を持った決断であること。それが、決断後の実行のスピード感に現れているである。「やる!」と決めてから「できる条件」を整えているのである。
 
   そして、「一度下した決断は変えない」という不退転の覚悟を持っていること。途中でやめるから失敗であって、成果が出るまでやり続けることこそ成功の秘訣だという信念をもって決断しているのである。一見、頑固そうにみえるが、そんな人のほうが信頼して付き合えるのではないだろうか。
 
   “決断力”の反対語に「優柔不断」という言葉がある。関わりのある周囲の人を観察していると、意外と多いのに気づかされる。チャンスを逸する、失敗の最大の原因は「優柔不断」だと言われている。
 
   なぜ、決断できないのであろうか?当事者意識の欠如(傍観者)、不安回避のための無関心、卑屈な心や自信のなさ、虚栄心、時間がないという幻想、無目的な思考等々が、優柔不断の原因として挙げられる。
 
   決断力を養うにあたり考えておくべき課題がある。”決断”とは、「決めて断ち切ること」と書くが、決して二者択一的な選択ではない。つまり、二項対立的な判断ではなく、二項共存を模索する統合的な思考である。人生とは選択の連続である。正しい選択ができるかどうかで、その人の人生は決まる。
 
   統合の価値観を培い、”決断力”に磨きをかけたいと思う。
 
   決断は理念に基づいて行う
   決断のスピード
   経営者の仕事は決断を下すこと。
   決断とは決めて断ち切ること
 
   二者択一ではなく二項共存の決断
 

今週の考える言葉「IG合宿」

考える言葉

IG合宿

   例年より1 か月はやく、IGグループの次年度・行動計画書を策定する“合宿”(2 泊3 日)を行う。
 
   宿泊施設は、国立諫早青少年自然の家。多良山系の五家原岳(1057.3m)中腹に位置し、有明海、橘湾、大村湾、そして諫早干拓や雲仙岳も望める素晴らしい場所だ。
 
   “合宿”の目的は次年度の目標設定にある。つまり、組織全体と部門、そして個人へと具体的な目標の落とし込みが主たる課題であり、そのための時間を優先するスケジュールになっている。
 
   今回は、いきなり、決めたスケジュールを破棄することからスタートした。
 
   「なぜ、行動計画を立てるのか?」、その原点に立ち返てみる必要を感じたからだ・・・。そして、一人ひとりに人生の目的や中期ビジョンを考えてもらった。また、自分自身を正しく知ってもらおうと自己分析チェック表を使い、自己判断をしてもらった(課題の明確化)。一日目は、その作業だけで終わってしまった・・・。
 
   しかし、意義ある一日目だったと思う。
 
   なぜなら、何を考えて生きているのか(欲求・願望とビジョン)、また、その実行の当事者である自分自身を正しく知ることは、行動計画を立てるにあたり、必要不可欠な前提条件だからである。
 
   人里離れた自然の家で、缶詰め状態で全体合宿を行う効果は計り知れないが、大きく二つの効果を期待している。先ずは、徹底して、考え抜く時空を持てること。脱日常性のなかで、現状を振り返ったり、未来をイメージしたりしていると、様々な問題意識が生まれる。計画づくりの
第一歩は、ここから始める。
 
   それから、密度の濃いコミュニケーションが持てること。じっくり語り合うことによって、目的の共有化ができているのかどうか。また、お互いに貢献し合う意欲は十分にあるのかどうか・・・。
 
   3 日間かけても、一年間を戦い抜く十分の準備ができたかというと、そうでもない。
 
   だが、考えるための土台はできたので、今年いっぱいかけて、納得のいく行動計画書をつくりあげたいと思う。
 
   「思考は現実化する」というナポレオン・ヒルの言葉がある。「楽しくて豊かでエキサイティングな一年にしたい」と思う。そのためには、多くの貢献が実る一年にできるように、考えて、考えて、考え抜こう。
 

今週の考える言葉「想像力」

考える言葉

想像力

   次年度の方針や目標を思い描くためのIG合宿(2 泊3 日)が間近になってきた。この時期いつも感じるのが、「光陰矢の如し」である。
 
   一年365 日、一日たりとも無駄にしたくないと思いを込めて、1990 年(平成2 年)から始めて28 年経つ。合宿の醍醐味というか、楽しみは、“想像力”を働かせる時空にあると思っている。
 
   次年度は、中期5 ヵ年計画の4 年目になる。完成まであと2 年あるのだが、合宿の準備をするにあたって、こんな発想が思い浮かんだ。「来年一年間で、5年分の仕事をしたらどうなるのだろうか?」と。
 
   過年度において未達成の目標はもちろん、一年前倒しして5 年分の目標を来年一年間で済ませることができたら・・・。一年でできることを考え、計画化するのではなく、5 年間でやるべきことを一年でやってしまうという強い信念をもって考え抜く合宿にしたらどうなるのだろう。
 
   そのためには、今までにない発想はもちろん、相当逞しい“想像力”を働かせないと計画書を仕上げることはできないのではないだろうか。しかし、何か、年甲斐もなく、ワクワクドキドキの気分である。
 
   この発想には、伏線がある。東京の某先生と、日経新聞の次の第一面トップ記事(10 月6 日付)について話していたときである。
 
   『大廃業時代の足音・・・中小「後継未定」127 万社』日経は、最近、中小企業の事業承継問題について警鐘を鳴らし続けている。その時ふと考えたのは、「この社会的問題を解決する最適任者は誰か?」未来会計というサービスを通して、中小の経営者と共に未来のあるべき姿を描くお手伝いをしている、われわれ会計人こそ最適任者ではないかと・・・。然も、会計業界は従来型の仕事だけでは、その存在性が薄れていくと言われているのである。
 
   概算ではあるが、127 万社すべてを廃業から救おうとすれば、未来会計サービスを提供できる会計人が8 万5 千人は必要となる。これをビジネスとして換算すれば、一兆五千億円の市場となる。(Ja-BIGは、そこを目指している会計人のネットワークで
ある)
 
   “想像力”とは、ヒラメキを自由に思い描く力で、価値あるものを創造していく思考力だといえよう。
 
   今の時代において、新たな成長戦略を描くとき、社会的な問題に焦点を当て、自分に何ができるのかという視点から、“想像力”を働かせることが肝要である。
 

今週の考える言葉「目標設定」

考える言葉

目標設定

   『未来会計セミナー』のなかで、必ず紹介するフレーズがある。それは、「企業間の格差は、マネジメント力の差です。そして、その差は“目標設定”の良否で決まる」である。その根拠について、少し踏み込んで考えてみたい。
 
   なぜ、“目標設定”は健全なマネジメント力を培うのに有効なのだろうか?小生は、次の3 つの理由からその有効性を信じている。
第一の理由は、「選択と集中」である。明確な目標を設定すれば、思考と行動の枠組みができるので、より賢明な選択ができて、なすべきことに集中できる。“目標設定”が明確にできている人の行動にはブレがない。だから、日々のムードに流されることがなくなる。
 
   第二の理由は、「機会(チャンス)への備え」ができることである。「チャンスの神には前髪しかない」という諺の通りである。多くの人たちが、備えを怠っているがためにチャンスを見逃しているのである。また、目標(思い)にはそれを達成するために必要な環境を引き寄せる力ある。
 
   そして第三の理由は、「目的地に到達する道筋」を明らかにしてくれる。目標は、目的地に到達するためのプロセス管理に欠くことができないものである。日々の反省や検証の有意性は、“目標設定”が明確になされているからこそ、保持できるのである。
 
   世の中には、多くの人生本が溢れている。言葉のニュアンスの違いはあるが、共通して触れてある内容に、人生の目的の特定と具体的な“目標設定”の重要性があると思う。なぜなら、「思考は現実化する」(ナポレオン・ヒル)という言葉があるが、まさに「人生は心一つの置き所である」(中村天風)。
 
   稲森和夫さんの最近の著書『活きる力』の中でも、「人生を決めていくのは、心の中に抱く“思い”」であると・・・。そして、「このことはこの世の真理である」と、自らの経験を踏まえ、確信をもって述べている。
 
   このように考えると、“目標設定”の良否は、マネジメントの質に影響を与えることはもちろんのこと、一人ひとりの人生そのものに関わる極めて本質的な課題だと捉える必要があるだろう。
 
   自らの思いを具現化するための唯一の手段が、“目標設定”である。「なぜ、その目標を掲げたのか?」「共感してもらいたい人は誰なのか?」「目標達成の手順は明確であるか?」「期限を決め、日々の行動に落とし込めているのか?」「達成した暁の自分はどうなっているのか?」・・・。思いが、信念と胆識となるまで考え抜こう。
 
   IGグループの次年度計画を作成する合宿も間近である。“目標設定”の意義について再考してみよう。
 

今週の考える言葉「バリ雑感」

考える言葉

バリ雑感

   3年ぶりのバリ(Bali)である。福岡空港からシンガポール経由でバリ島へ・・・。自宅を出たのが午前5時でバリのホテルに着いたのが午後10時過ぎ頃だから、17時間の長旅である。(福岡からの直行便がないのでロスが多い・・・)
 
   この時期、バリは乾季・・・。気温は高いが湿気がなく、しのぎやすい。そのせいか、多くの外国人観光客も訪れていて、様々な人種の人たちでホテルの敷地内も賑わっていた。
 
   バリ滞在3日間はオールフリー、各自それぞれの楽しみ方をしたようだ。小生といえば、いつもの通りのゴルフ三昧で芸がない。二十歳前後の若いキャディーが一人ひとりについてくれるので、何かと楽なプレーができて最高!小生の年齢を告げると急に年寄り扱いになって、打ち終わったあと少し急いでカートに戻ろうとすると、「パパさん、ゆっくり!ゆっくり!」と気遣ってくれる。グッド・ショットをすると、「パパさん、ストロング!」と、ホントに驚いてくれる。
 
   13年前の時と比べて驚いたのは、街中で長蛇の交通渋滞・・・。四輪車両はもちろんであるが、その両サイドを縦横無尽に駆け抜けるバイクの量には驚かされる。それも二人乗りどころか、三人乗り・・・。よく事故らないものだと感心する。「とても怖くて運転できない」というと、「運転のコツはバックミラーを見ないこと。そして車間距離をとらないことだ」という。(やはり、運転は無理だ・・・)
 
   雑踏の中に若さを感じる。調べてみると、インドネシアの人口は約2.6億人で世界の第4位、平均年齢がナント29歳だという。まさに、日本の高度成長期(1960年代)そのものである。試しに平均寿命も調べてみると、ナント70歳未満・・・。今となると、小生の年齢を聞いた後の、キャディーのリアクションが頷ける。
 
   さて、日本国内に目を向けると、2025年には6割以上の経営者が70歳を超えると予測されているが、中小127万社で後継者不在の状態にあるという(日経10月6日付)。また、人口減少の問題は、多くの中小企業に働き手不足という深刻な経営課題を投げかけている。
 
   旅行中にずっと考えていたことに、「仮に日本とインドネシアが一つの市場だとしたら・・・。お互いの国にとって、どんなメリット・デメリットが生じるのであろう」というのがある。国民性や文化・風土の違いはあるとしても、お互いに異次元の成長が空想できて、面白かった。
 
   今回のバリ旅行には、バリ通の経営者がお二人同伴してくれていたので、地元の情報が得られて、有意義であったと思う。感謝!
 

今週の考える言葉「信・疑・進」

考える言葉

信・疑・進

   9 月の三連休(16~18 日)のときに読み上げた分厚い本の紹介をしたい。
 
   それは、『道元』(松原泰道 著)である。難解といわれる道元の教えを分りやすく解説し、語りかけてくれる良書である。この本との購入(出逢い)は、17 年ほど前のことである。その当時(松原老師、90 歳過ぎてからの作品。2009 年に101 歳で逝去)、素読のせいだったのだろう、線を引いた跡があるが価値観の形成にまで至っていなかったと、その至らなさを痛感する。
 
   さて、著書の中に“信・疑・進”という言葉がある。その点を深く考えることができ、腑に落ちたのが、今回の収穫だったといえよう。同老師は、“信・疑・進”を“信じて疑う”と述べて、次のような説明を加えてある。
 
   「本来、自分に仏性が具わっている真理を“信じ”て、なぜ自分にはそれがわからないのかと、自分を“疑う”」のだという。
 
   禅門では、本覚の仏性を信じる「信」と、なぜ自分にはわからないのかという「疑」と、この疑いを晴らすべく努力精進する「進(精進)」を、修行者が欠かしてはならない三項目に挙げているのだという。
 
   さて、今回の収穫で最たるものは、“信・疑・進”のうち「疑」の重要性を直感し、再認識できた点であろう。
 
   小生はどちらかというと、信じやすいタイプである。だから、「いい本に出逢った、いい話を聞かせてもらった」と、すぐに得心してしまう。そのあとが問題だ・・・。「じゃ、普段の自分はそのように思考し、行動しているのだろうか?」「そうでないとすれば、自分はどんな不都合を周囲にもたらしているのだろうか?」という、自分に置き換えての「疑」をやっていないことに気づく。当然、「疑」がないから、「進(精進)」へと進んでいかないのである。ゆえに、単に知識の習得で終わってしまう。
 
   月末・月初に行うIG定例会議においてもそうだ。現状における仕事の、一つひとつの見直しを行い、「あるべき姿とは何か?」を議論すると、追求すべき理想の姿がカタチになっていく。問題は、「疑」である。現状との差を明確にしないかぎり、自分自身の改善点がみえてこない・・・。だから、「進(精進)」がおろそかになり、元の木阿弥になってしまうことが多々あると思う。
 
   あらゆることは、“信・疑・進”が一体となって、はじめて成就するのだと思う。
 
   「あるべき姿と現状との差(=問題)」を明確に捉え、「仮説~実践~検証」の経営サイクルを繰り返し行う『目標管理システム』において、“信・疑・進”は欠くことのできない三項目であると考える。
 

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