古田会計事務所

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今週の考える言葉「天職」

考える言葉

天職

   「自分の”天職”って何だろう?」と、考えた時期が幾度となくある・・・。
 
   小さい頃は、学校の図書館で多くの伝記を読んでは、その人のようになりたいと心が膨らみ、憧れたことを思い出す。小中の頃は、プロ・スポーツ選手の活躍に憧れていたし、高校の頃は、父の職業である司法界の道も考えたことがある。
 
   大学の頃は就職の選択を迫られ、迷いの時期であった・・・。その頃、ある人との出逢いがあって、会計人としての職業を知り、その道を選択し、今がある。しかしそのとき、この道が”天職”だと思って、選んだのかというと必ずしもそうでもない。
 
   幸いなことに、この業界には、素晴らしい業績を残された多士済々の諸先輩方がおられるし、また身近にも”天職”と思えるようなセンスのいい仕事ぶりをしている同業者がたくさんいるおかげで、向上心を高め続けることができたと思う。
 
   なぜ、同じ職業でありながら、差が生じるのか・・・?「自分の”天職”とは何だろうか?」と折にふれては考えていたような気がする。
 
   そんな時、出逢ったのが、本田宗一郎氏(ホンダの創業者、1991年に逝去)の感動的な辞世の言葉、「人生を楽しませてくれて有難う!」である。氏には、「世界一の車をつくろう」という夢・志があった。
 
   そして、その実現のために、一日一日、その瞬間を無我夢中に生きたのだと思う。人より多くの苦労やリスクを背負って生きたに違いない。でも、楽しかったはずだ。だからこそ、悔いのない人生、”天職”を全うできたのだ、と直感できた。
 
   私たちは誰もが、潜在的な価値をもって生まれ、それを追求し、自己実現して、世の中に貢献するために生きているのだと思う。つまり、「何のために」という人生の目的を自らの問うことから、”天職”の道を歩み始めるのではないだろうか。
 
   “天職”を見つけるといっても、それは必ずしも転職を意味するのではない。今出逢っている仕事にもっと打ち込んで、尽くしていると、自分の強みに気づかされる瞬間が必ずくる。どんな状況でも、受け身では何も生まれない。主体的に生きることだ・・・。
 
   ピーター・ドラッカーの「5つの質問」を自分自身への問いとして受け止め、自らに問うてみるのも面白いと思う。
 
   自分の人生に、もっと大きな意味を見つけるためには、本田宗一郎氏のように大きな夢・志を掲げるところからはじめよう。変化へ挑戦する勇気、それを乗り越えるための弛みない努力、そこから生まれる信念こそが、”天職”を見出すのであろう。
 
   やはり、「人生は心一つの置き所」である。苦労やリスクを楽しかったといえるような一日一日にしたい。その先に、”天職”への機会が生まれると思う。
 

今週の考える言葉「言い訳」

考える言葉

言い訳

   職場等でよく見かける風景であるが・・・。
 
   上司あるいは他の人から注意を受けたとき、私たちはどんな対応をするだろうか?概ね、次の二通りのタイプにわけることができよう。
 
   一つは、「すみません!」と素直に謝るタイプ。もう一つは、とっさに“言い訳”に走るタイプである。ただ、「すみません」の一言がいえる人と、“言い訳”に走る人とでは、人生の質が全然違ってくるので注意をしたほうがいい。
 
   もちろん、“言い訳”タイプは要注意だ!また、“言い訳”に走るという行為は習慣のような気がする。だから、“言い訳”タイプは、注意を受けた瞬間から“言い訳”が口をついて出てしまうことが多いようだ。
 
   では、“言い訳”は、なぜ要注意なのだろうか?
 
   第一の理由は、“言い訳”は成長の阻害要因となるからだ。なぜなら、失敗やミスの原因を考えずに、一生懸命に自己弁護に走る、あるいは他人のせいにしてしまうこともある。つまり、そういう人は自らの失敗から学べない人であり、ゆえに成長の機会を失ってしまうからだ。
 
   第二の理由は、親切心で注意してくれた人の感情を逆なでし、敵にまわしてしまう恐れがあるからだ。(誰だって好き好んで、人が嫌がることをいう人はいない。それなりの配慮をしているはずだ)
 
   このように、「すみません」の一言がいえる人と、“言い訳”が習慣になっている人とでは、人生の質を変えてしまう。
 
   失敗にも様々な原因があり、また失敗のレベルがある。例えば、「猿も木から落ちる」という諺のごとく、ちょっとした油断や慢心から生じるような失敗・・・(本田宗一郎さんは、この諺が嫌いだったそうだが)、レベルの低い失敗をしたときのほうが、どちらかというと、“言い訳”に走ることが多いような気がする。
 
   このように考えてみると、“言い訳”が習慣となっている人というのは、日常性においてぬるま湯に浸かったような生活をしている人ではないだろうか。すなわち、“言い訳”とは緊張感のない、怠惰な習慣がベースにあって生じる失敗、そのカムフラージュになっていないだろうか・・・?
 
   “言い訳”をせず、「すみません」といえる勇気を持とう。その一言から、真の反省が生まれ、失敗に対する様々な気づきが生まれる。つまり、自らを変えるチャンスが到来するのである。
 
   素直さ、感謝などを心掛け、“言い訳”の罠から脱却したいと思う。
 

今週の考える言葉「心掛け」

考える言葉

心掛け

   小さい頃、何か失敗をしでかすと「普段の“心掛け”が悪いからだ!」と、よく叱られた思い出がある。
 
   そういわれたときは、「その通りだ・・・」と反論の余地もなく、頭をうな垂れて沈黙するしかなかったのだが、その後、「何事にも普段からの“心掛け”が大切だ」という教訓をどれほど生かせたのかというと心もとない。今思うと、人生の目的が明確にあったわけでもなく、それ故に、真に“心掛け”の大切さを受け止めるだけの土壌もなかったのだろう・・・。
 
   実は、先週末(19~20 日)、『IG後継者育成塾(第5 期⑨)』の中で「経営の本質」について触れ、次のような話をした。
 
   「経営とは、真理と一体となった営みのこと。それ故に、つねに自らの目的を問い、その達成のための正しいものの見方・考え方を“心掛け”、実行に移すことだ」小生が、「“心掛け”、心構え、心得」といった心の準備の大切さを、真に意識し始めたのは、社会人になって、経営を学び、自ら実践するようになってからだと思う。
 
   「心一つの置き所」(中村天風)、「勝敗は、戦う前に決している」(孫子)、「経営人間学講座における価値観学習」など、すべてが心の準備の大切さを学ぶ大きな機会となった。
 
   つまり、“心掛け”(心構え)がすべてを決める。仕事の成功も失敗もすべて、“心掛け”次第だといえよう。成功している経営者の人たちと会う機会があり、話をしていると、やはり、それぞれ“心掛け”ている何かを持っている。だから、信念がある。
 
   IG会計グループにおいて、定期的に開催している『将軍の日』(月2 回)は、まさに自社の経営方針に対する決定を行い、経営者自身の“心掛け”を自己チェックするための『考える一日』である。
 
   ① 「何のため」の事業なのか?(自己分析やドラッカーの「5 つの質問」など)
   ② その目的を達成するための「戦略と戦術」(SWOT分析など)は何か?
   ③ そして、行動目標(達成すべき数値目標と期限)を具体化する。
 
   一日ハマって考え抜くと、「覚悟が決まる」という感想が多い。それを普段の“心掛け”で習慣化する。もちろん、ブレが生じていないかを検証するために、定期的に参加される経営者も多い。(2 回目以降の参加は一年間無料、大歓迎!)
 
   「価値ある目的を描き、その達成を心から信じ(信念)、行動し続ける」その“心掛け”(心構え)をつくるのは自分自身である。
 
   さて、あなたはどんな“心掛け”で、毎日を生きていますか?
 

今週の考える言葉「失敗」

考える言葉

失敗

   人生は戦いであり、つねに挑戦の連続である。そして、挑戦には結果として、必ず成功と“失敗”がある。
 
   前回の”考える言葉”シリーズ(18-01)では、成功をテーマに考えてみたが、今回は“失敗”について考えてみたい。なぜなら、成功と“失敗”は表裏一体の関係にあると思うからだ。
 
   「“失敗”は成功のもと」とい諺があるが、小生は“失敗”に関して、寛容なほうで、くよくよと悩まないタイプである。成長したいと願望が強く、新しいことに挑戦し続ける。当然のことながら、挑戦には“失敗”は付きものだ。“失敗”の経験を重ねる度に、打たれ強くなっている自分を感じている。
 
   “失敗”とは過程であって、到達点ではない。だから、大切なのはその“失敗”から何かを学ぼうとする姿勢である。つまり、“失敗”してもその原因を追究し、欠点や、やり方を反省して改善していくという、まさに「“失敗”は成功のもと」の発想が必要だ。
 
   今までの失敗を振り返ってみると、さまざまな原因が思い浮かんでくる。
 
   ① 明確な計画や目的を持たず、状況に流されていた。
   ② 自己修養に欠け、自制心が不足していた。
   ③ 最後までやり遂げる根気がなかった。
   ④ 「濡れ手に粟」みたいな自己都合でやっていた。
   ⑤ 計画性に欠け、準備不足であった。
   ⑥ 周囲に対する感謝の気持ちが不足していた。
   ⑦ チャンスを捉えるだけの展望と創造力に欠けていた。
   ⑧ 率先垂範するというリーダーシップが不足していた。
   ⑨ 物事を先延ばしていた。
   ⑩ 人の話を聞かず、自分のことばかり話していた。
   ⑪ 失敗の原因を環境や他人のせいにしていた。
   ⑫ 積極性に欠け、消極的な思考が習慣化されていた。
 
   職業柄、いろいろな経営者の方々とお会いする機会がある。“失敗”への対処に対して、多く二つのタイプに分けることができよう。
一つは、さらに大きな挑戦をする機会にする人、もう一つは、ヤル気をくじかれ、気弱になって努力をあきらめる人、である。
 
   どう反応するかは、本人次第である。「“失敗”として受け止めないかぎり、“失敗”はこの世に存在しない」という言葉を信じて、経営をしようと思う。
 

今週の考える言葉「成功」

考える言葉

成功

   “やすらぎ伊王島”(リゾート施設)に泊り込んで(1 月6~7日)、IG会計グループの「平成30 年度・行動計画発表会&新年会」を行なった。
 
   今年度は、『Next Innovation~次なる革新!』という中期ヴィジョン(H27~31)を掲げてから4 年目に入る。それを受けて、今年のIG基本方針は『時流を見極め、貢献戦略を鮮明にしよう』である。
 
   IGグループは、創業当初から目標管理を重要視してきたつもりであるが、この様な場をつくり、目標の共有化を意識してやり始めたのは平成元年からである。もう30 年になる。
 
   自らの目標を発表すると同時に仲間の目標を傾聴できる場とは、組織的エネルギーを享受できる非常に大切な機会だと考える。そして、その場において最も影響力を行使したいという心構えで参加している人間がリーダーであり、いずれリーダーになる資質を持った人間であるといえよう。
 
   大切なのは、やはり、事前準備である。「勝敗の行方は、戦う前に決している」(孫子)という言葉の通り、掲げた目標が達成できるかどうかは、この時点ですでに決まっているといっても過言ではない。つまり、“成功”するか失敗するかは、勝つための準備をどれだけ整えたかどうかによるのだ。
 
   では、“成功”する人の目標とは何か?
 
   ① まず、自分自身の目標になっているか。
   なぜ、この目標を掲げたのか、目標達成ができたら自分自身がどうか変わるのか、是が非でも達成したいという熱意と信念が生まれたか。(自己成長のイメージ化)
 
   ② 貢献目標になっているか。
   自らの目標は、他の人たちの目標達成に貢献できるような内容になっているか。(相互関連性によるシナジー効果)
 
   ③ 共感・共鳴されるような目標になっているか。
   全体と部分とのバランスが取れているか。つまり、組織の理念・目的に沿った全体的なイメージとその部分である自分の役割・使命とのバランスである。このバランスがあってはじめて、組織的エネルギーを享受できるのである。(組織の本質である関係性思考)
 
   “成功”とは、目標から生じる熱意と信念、そして揺るぎない行動によって約束されるものだと思う。そんな思考と行動の仲間が集うと、“成功”への組織的エネルギーは無限であると確信する。
 

今週の考える言葉「習慣」

考える言葉

習慣

   今年最後の“考える言葉”シリーズとなるが、“習慣”について考えてみたい。“習慣”について、次のような言葉がある。
 
   「最初は人間が“習慣”をつくるが、後には“習慣”が人間をつくるようになる」(ジョン・ドライデン)。ご存じだろうか・・・?思わず、頷いてしまうほど、説得力がある言葉である。
 
   「人間は“習慣”の動物である」(人間以外の生物には、“習慣”はないのかな?)といわれるように、考えてみると、一日の内の大半が無意識の行動(いや、意識においてもそうだが・・・)、すなわち“習慣”に流されて生きているような気がする。
 
   もちろん、“習慣”には悪いものと良いものがある。悪い“習慣”はすぐに身につくが、良い“習慣”は相当に意識しないと身につかないし、油断するとすぐに悪い“習慣”へと流されてしまう傾向がある。(なぜだろう?)
 
   “習慣”は、その人の思考の産物である。考え方、思考が“習慣”となり、そして人格をつくっていくという。つまり、その人の考え方、思考次第で、良くも悪くもなるのが“習慣”であるといえよう・・・。だったら、なぜコントロールできないのか?
 
   なぜ?ここに、問題の本質がある。それは、流される“習慣”を身につけてしまっているのではないか?ここでいう、「流される」とは自分の頭で考えようとしていない状況をいう。
 
   実は、まわりの状況に影響を受けてコントロールされてしまい、知らず知らずのうちに、まわりの環境に支配され、自分の頭を使うことをほとんどせずに、怠惰に、無関心でいるうちに、問題を先送りする。そして、流される“習慣”を身につけてしまっているのだろう。
 
   “習慣”とは、思考と行動の繰り返しで身につくものである。問題の一つは、自分の思考と行動になっていないところにある。つまり、他にコントロールされてしまっているのである。(思考省略という怠惰な“習慣”・・・)
 
   もう一つは、どんなに良い“習慣”でも陳腐化するという事実。環境は常に変化して止まないのである。つまり、現状打破の精神で、自ら思考し、行動をやり続ける覚悟が求められる。つねに、「主体的な自己革新の心構えを培うことができるかどうか」が問われる。
 
   そのためには、正しく思考する“習慣”を養うべきである。それは、目標管理の徹底であり、「仮説~実践~検証」という、正しい思考と行動のサイクルを確立し、やり続けることが唯一の手段であるといえる。これこそ、“習慣”にすべき人類の宝である。
 

今週の考える言葉「時流」

考える言葉

時流

   「流れに掉さす」という言葉がある。「機会をつかんで、“時流”に乗る」という意味である。
 
   ご存じだろうか?この言葉の意味についてアンケート調査をしたら、6 割がたの人が逆の意味(「時流に逆らう」)だと思っていたそうだ・・・。ついでに言うと、「役不足」とは「力量に比べて、役目が不相応に軽いこと」をいい、「力不足」ではない・・・。
 
   さて、話題をテーマに移そう。
 
   “時流”とは、「時代の流れ。風潮、傾向」といった意味であるが、時代を形成する価値観がその流れをつくっているといえよう。
 
   「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは変化に最もよく適応したものである」(ダーウィン)という言葉があるように、確かに“時流”を捉えたビジネス展開をしている企業の快進撃には目を見張るものがある。
 
   最近、新たな成長戦略を描けず、現状維持あるいは衰退していく企業が多いと聞く。
 
   さらに社会的問題としては、『大廃業時代の足音~中小「後継未定」127 万社!』(日経10 月6 日付)の記事が象徴するように、経営者の世代交代という事業承継の問題がある。
 
   世代交代を済ませて、第二創業を託された新経営者から受ける相談に、「新たな成長戦略をどう構築したらいいのだろうか?」というのがある。そのときに思考すべき大きな課題の一つは、まさに“時流”であろう。
 
   ① 先ずは、世の中あるいは業界の“時流”を見極めること。
 
   いつの時代にも、先駆的な役割を担う勢力がある。また、この世に逆境が生じたときにはそれに抵抗する勢力(イノベーター)が生まれ、新たな環境をつくっていき、時代は動いていく。その“時流”を、どう見極め、捉えるかである。
 
   ② 次に、“時流”に乗るための戦略を持つこと。
 
   ここでいう戦略とは、時流を見極め、それを活かすためのオリジナルな思考であり、それを実行に移すためのシナリオだと考えていい。
 
   以上の二点から、ビジネスチャンスを捉え、ビジネスモデル(儲かる仕組み)を再構築していくと、自ずと新たな成長性が浮き彫りになってくるはずだ。
 
   “時流”の根底には、社会問題の本質があるような気がする。例えば、少子高齢化人口減少が進む日本では、付加価値の高い仕事のスタイルを身につけていく必要がある・・・。
 
   そこが一つの“時流”になっていくのであろうと考える。
 

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