古田会計事務所

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今週の考える言葉「壁」

考える言葉


   “壁”(wall)とは、家の四方を囲うもの、または室と室の隔てとなるものをいう。つまり、空間を区切るもの。その効用は、守りかな・・・?
 
   私たちは普段から壁に囲まれた空間に身を置くことによって、安らぎを感じ、生きている。外から自分のオフィスや家に戻り、お茶やコーヒーを飲んで、ひと時のくつろぎを覚えるのも、そのせいであろう。
 
 今回、考えてみたい“壁”は、空間を区切る物理的な機能をもったものではなく、私たちの心の中に生じる精神的な、意識の“壁”について、である。どんな心の“壁”があるのか、整理してみたい。
 
   ① 自我の壁
   自我とは、自分と他人を分ける働きをもっている。そこから生じる自己防衛的な本能や他との比較において優位性を保とうとするプライドが生じる。見栄や虚栄心、相手によって態度を変える行為などの弊害をつくる。
 
   ② 習慣の壁
   人間は、習慣の動物である。一定の行動のパターンが身についてしまい、多くの日常的な行動は無意識化されたものになっている。毎日の小さな習慣の繰り返しが、慢性的な病気を引き起こしたり、偏狭的な心の状態をつくり出したりしている。
 
   ③ 価値観の壁
   人それぞれ自分の価値観をもっている。それは、思考の枠組みであり、思考や行動を限定している。また、世間を図るときの物差しとなっている。それが、他の思考や行動の可能性を阻害してしまっている。
 
   ④ 恐怖の壁
   戦う相手が強すぎたり、困難な事態に陥ったり、状況が悪すぎたり、未知なことに遭遇したりしたとき、心が恐れを抱き、怖気づく。「失敗したら・・・」という不安が心によぎり、一歩を踏み出す勇気を失ってしまう。
 
   今、多くの企業が自らの未来を描けないでいる。過去の成功体験が通用しないことへの焦り・・・。新たな成長戦略を描こうと模索をしているが、妙案が浮かばないのである。
 
   その原因は、過去の延長線上に未来を描くことができないというパラダイムシフトしている環境のせいだといえなくもないが、環境や他人のせいしていても状況は一つも進展しない・・・。あらゆる限界はすべて、自分自身の心の“壁”がつくっているからだ。
 
   軽やかで、柔軟な心で、自分の“壁”と向き合ってみたいと考える。
 

今週の考える言葉「ソリューション営業」

考える言葉

ソリューション営業

   先週のIG幹部会における研修テーマの一つとして取り上げられた“ソリューション営業”について考えてみたい。
 
   国内市場が成熟化する過程で、プロダクトアウト(商品ありき)からマーケットイン(顧客ありき)の志向へシフトする必要性が叫ばれてから久しい。その一つの解決策として提案され、ブームになったのが、“ソリューション営業”だったような気がする・・・。
 
   “ソリューション”とは、課題解決という意味であるが、“ソリューション営業”とは顧客企業の課題の解決方法を提示しながら、そこに自社の商品やサービスの販売を組み込んで提案するという営業スタイルである。
 
   時代に合った素晴らしいモデルだと思う。だが、「言うは易く行うは難し」である。いくつかの壁がある。
 
   先ずは、全体的問題の掌握力。顧客企業の部門を超えたビジネス全体の問題をどうやって掌握するのか・・・。部分だけでは捉えることができない全体像をどうやって把握できるのだろうか。
 
   次に、当事者意識である。他人の問題を真に自分の問題として考えることができる価値観を持ち合わせることができるのであろうか・・・。
 
   さらに、“ソリューション営業”を関係性の思考から考えると、次のように定義できる。
 
   「顧客と“価値ある関係性”を構築するための提案型営業」であると・・・。ここでいう、“価値ある関係性”とは信頼である。つまり、相互信頼関係が構築できるかどうかである。
 
   このように、“ソリューション営業”を定義してみると、その本質は信頼である。信頼できる人であるかどうかをお互いに見定めることができるかである。“ソリューション営業”が成功するか否か、それは終始一貫、信頼がテーマとなる。企業の経営計画を策定するお手伝いをしていると分かるが、目標の数値化は簡単にできる。だが、数値重視の計画は必ずと言っていいほど、頓挫する。画餅と化すのである。何故か?経営者の思いや魂(=365日の生き様)が欠落しているからだ。
 
   信頼し合うということは、お互いの思いや魂に、それを価値観と置き換えてもいいと思うが、共感し合うことであると確信する。このように考えていくと、“ソリューション営業”は、テクニカルな営業レベルではなく、経営計画や事業計画策定のはじめから、一体となって関わり、価値観を共有し合ってはじめて成果につながるものだと考える。
 
   揺るぎない信頼関係を構築できなければ、反って仇となる恐れがある。肝に銘じでおきたい。
 

今週の考える言葉「新人」

考える言葉

新人

   少子高齢社会が進む中、若い人材の希少性が懸念されているが、企業経営における人材の採用と育成は、重要な経営課題として押しかかってくるだろう。現に、人材の確保ができず、店舗を閉めたとか、事業そのものを撤退したという話も聞く。
 
   人材確保の問題も然ることながら、採用した人材をいかに育成し、定着させるかを、もっと真剣に考えるべきではないだろうか。2~3年もしないうちに、辞めてしまうというケースが意外と多いという。
 
   新卒であろうと中途であろうと、就職(転職)する者にとっては、「期待と不安」が入り混じった心境であろう。その期待を膨らませ、不安を解消してあげられる環境を、どう整えてあげたらいいのだろうか?3つのキーワードを考えてみた。
 
   ① 自立できる環境
   精神的、経済的自立である。精神的には、主体性の確立。自己責任で物事を考え、周囲に影響力を与えることができるような考え方・価値観を養ってもらうことだ。経済的な自立、豊かさの実感も大切であろう。
  
   ② 成長できる環境
   帰属することによって、将来への可能性を膨らませることができるような環境であること。日々新たな発見があり、チャレンジ精神を醸成させてくれるような環境である。
 
   ③ 貢献できる環境
   貢献とは、自らの仕事を通じて、「世のため、人のため」になることだ。社会の役に立っていることが実感できれば、誰だって嬉しい気分になれる。そんな環境を整えてあげれば、自己研鑽に励むはずである。
 

今週の考える言葉「杞憂」

考える言葉

杞憂

   “杞憂”とは、無用の心配をすること。取り越し苦労。中国の古典(列子)に由来する諺で、「杞の国に、天が崩れ落ちたらどうしたらいいか心配して、寝ることも食べることもできない人」がいたという・・・。
 
   「現代人は、ストレス社会の中で生きている」とよく言われる。ストレスとは、外部環境からの様々な刺激(ストレッサー)によって自分の身体や心に負荷がかかり、「歪み」が生じることをいうのであるが、そんな中、“杞憂”に陥っている人が意外と多いのではなかろうか。
 
   “杞憂”の原因は、不安(=anxiety)、つまり、心配や恐れの感情である。では、人はどんなときに不安に陥るのだろうか?考えるに、人は自分でコントロールできないものに対して、不安を感じているのである。
 
   さすがに現代人には、杞人のように「天が崩れたら」という不安を抱える人はいないと思うが、複雑化した環境とその変化の激しさなどに翻弄され、コントロール不能な状況に置かれ、“杞憂”状態の人がいるようだ。
 
   では、現代人が抱える“杞憂”の対象とは何だろうか・・・?多くは、次の二つから生じているのではないだろうか。
 
   一つは、人間関係。ストレスの第一原因に、人間関係を挙げる人が多いという。特に、職場におけるネガティブな上司との問題、思いやりのない職場環境など。また、家庭においても夫婦や親子の会話ができないという問題もあるようだ。
 
   もう一つは、未来。過去の延長線上に未来が描けない時代である。過去の成功体験がすべて否定されてしまうような変化が起きている。不確実な未来は、どう動いていくのであろうか・・・(予測不能)。
 
   いずれも、本質は、思い通りにならないことに対する心の在り様である。不確実性が高く、コントロールできにくいもの、つまり、コントロールできない度合いが強ければ強いほど、不安は大きくなり、“杞憂”の原因となっていくのである。
 
   要するに、コントロールできないことをコントロールしようとして「歪み」を自らつくっている。だとすれば、自らがコントロール可能なことへ専念したほうが理に適っている。それは、何か?自分自身である。つまり、自分自身をどう変えることが“杞憂”から解放されるのか・・・。「レジリエンス」という言葉が注目されている。復元力、回復力、弾力、強靭さという意味であるが、環境への適応性だろう。
 
   思いやりと感謝の心を持って、「仮説~実践~検証」の自己革新プログラムを主体的にやり続けること、それが“杞憂”から解放される最良の手段であると考える。
 

今週の考える言葉「ナンバーワン」

考える言葉

ナンバーワン

   最近、“ナンバーワン”という言葉をよく見聞する。(小生の意識が、その言葉に敏感になっているのかもしれない・・・)
 
   一昔前には、「“ナンバーワン”でなくとも、オンリーワンでいいではないか・・・」という風潮があり、そんな歌も流行ったが、逆戻り?の感がある。その背景には、何があるのだろうか?
 
   一言でいうと、格差社会の到来であろう・・・。
 
   バブル崩壊(1991年)前までは、日本は貧富の差が少ない国として知られ、国民の大部分も中流階層としてのアイデンティティを持っていたのだが、それが崩壊し始めており、ワーキングプア(働く貧困層)やネットカフェ難民、また最近では下流老人(貧乏老人)などのキーワードで象徴されるような現象が起きている。
 
   また、企業レベルでいうと、もっと厳しい淘汰が生じている。あらゆる業界において再編・統廃合が進み、どの業界においても1位か2位しか生き残れないという危機感が充満している。
 
   もちろん、人生も経営も勝負の連続である。当然、勝ち負けがあり、その結果として格差が生じるのは世の習いである。また、競争があるからこそ、進化するのである。ゆえに、絶対的な強さを誇る“ナンバーワン”を目標に掲げ、努力することは、至極当然のことである。
 
   考えるべきは、「なぜ、“ナンバーワン”なのか?」「“ナンバーワン”になったら、何ができるのか?」であろう。つまり、手段であって、目的ではない・・・。
 
   “ナンバーワン”の強みは、一つにブランド力であろう。そして、規模の経済も働き利益体質が強化される。そして、自然に成長できる基盤ができるのも、強みであろう。
 
   それらの強みを生かして、何をなすべきなのか?そこに、真の目的(=存在の意味と価値)がある。
 
   先ずは、社員満足を高めてあげることができるかどうか。経済的な豊かさも然ることながら、働きがいや生きがいを提供できるようにしたい。そして、顧客満足の追求を怠らないこと。つねに、イノベーションのリスクを背負うことだ。さらに思考すべきは、社会全体の進化にどんな貢献ができるのであろうか。
 
   “ナンバーワン”になるということは、生存の必要条件であるが、それだけでは社会性を満たすことにならない。影響力を持てば持つほど、環境への貢献と責任という課題としっかりと向き合うことが大切である。
 
   その上で、“ナンバーワン”になることを自覚し、目指したいと考える。
 

今週の考える言葉「チャンス」

考える言葉

チャンス

   「“チャンス”の女神に後ろ髪はない」という西洋の格言がある。 “チャンス”が来たときに、それを“チャンス”だと思わないと、通り過ぎてから気づいても手遅れで、後悔しか残らない…。良く、耳にする格言の一つである。
 
   確かに、事業を大きく成功させている人たちは、ビジネスモデルの独自性も然ることながら、時流をしっかと捉えている。
 
   千本倖生氏も、『挑戦する経営』(経済社)という著書で、次のように述べている。
 
   『どんなビジネスにも「今が参入のタイミングだ」というポイントが必ずある。開いたと思ったらすぐに閉じてしまうこの窓を決して逃さないことだ』 つまり、優柔不断だと“チャンス”を逃してしまうということである。
 
   確かに、チャンスに強い人は、いつもチャンスをつかんでいるし、下手な人は、いつも逃してしまい、後悔をしている。では、その差はどこで生じるのであろうか?少し、考えてみよう。
  
(1) 「人生の目的」をもって生きている
   「やる」と決めていることがあるので、いざ“チャンス”が目の前にくると、すぐに飛びついて行動できるようになっている。また、価値ある「人生の目的」が“チャンス”を引き寄せているともいえよう。
 
(2) チャレンジ・ゾーンに身を置いている
   “チャンス”を掴む人は、つねにチャレンジ・ゾーンに身を置いているので決断が早く、すぐに行動に移れる。一方、決断の遅い人は、慣れ親しんだ快適ゾーンにどっぷり浸かっているので、“チャンス”を見逃してしまう傾向がある。
 
(3) 「捨てる」勇気をもっている
   一つの可能性に賭けるということは、ほかの可能性を「捨てる」ということでもある。その勇気を問われることがある。選択の決断である・・・。変化の激しい今日、過去の成功体験にしがみついていると、未来の失敗の要因になってしまうことだって起こり得る環境である。
  
   「機を見るに敏」という言葉がある。仕事においても、「これは“チャンス”だ!」と思ったら、つかまなければならないし、人間関係においても、「人生にとって重要だ!」と思える人とは、しっかりと手を組む必要もあるだろう。
  
   未来会計とは、「“チャンス”を掴み、自らの手で未来を創造する」ためのサービスである。
 
   経営計画とは、“チャンス”をものにするための台本づくりだといえよう。
 

今週の考える言葉「活性化」

考える言葉

活性化

   変革には、つねに「期待と不安」がつきまとう。どちらかというと、不安のほうが大きい・・・。
 
   ① 過去の成功体験を捨て切れるのだろうか?
   ② 強烈かつ持続的なリーダーシップを発揮できる人はいるのだ
         ろうか?
   ③ 人材の“活性化”は可能だろうか?
 
   『実践塾』は、実践によって生ずる壁(=問題)を共有化し、輝く衆知を集めて解決していく場である。「抱えている問題は、何か?」「それらを解決する方法は、何か?何が不足しているのか?」「誰が、いつまでに、それらを実行するのか?」「誰のサポートを必要とするのか?」等々を、グループ討議してまとめていく。
 
   それから、『実践塾』は、未来会計サービスの実践事例を持ち合い、発表し、共有化する場である。「①顧客開拓のルート、②成約できた決め手、③提案した内容、④有効的な解決手段・方法、⑤成果・貢献」などを、まとめて各人に発表してもらった。
 
   今回やってみて、嬉しかったのは、場の“活性化”を肌で感じることができたことである。さすが、名乗り出て、集まってくれた精鋭である。グループ討議の内容も、前向きな意見が飛び交っていたし、実践事例の発表もよそに先駆けてやってきた先進事務所の事例だけあって、多くの気づきをもらえたと思う。
 
   人の集まる場が“活性化”する、その要因は何だろう?場の風土の良否も当然考えられるが、やはり、場を構成するメンバー、一人ひとりの主体性の発露ではないだろうか。組織変革とは、環境の激変に遭遇したとき、メンバーの一人ひとりが主体性をもって自らを能動的に変革していくエネルギーである。
 
   その主体的エネルギーの集合が、場を“活性化”していくのである。
 

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