古田会計事務所

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今週の考える言葉「Do(実践)」

考える言葉

Do(実践)

   先週の“考える言葉”シリーズで、「Plan(仮説)」についてその問題点を検討した。今回は、次のStepである「“DO(実践)”」においての問題点について考えてみたい。
 
   IGグループでは、30年以上も前から、月末と月初めの二日間をつかって目標管理を徹底して行っている。一日目は、予実管理(予算と実績の差異を徹底して究明すること)を中心に、話し合いを部署単位で行う。
 
   なぜ、予算(目標)と実績に差が生じたのか?その差の原因を明確にすることが求められるのであるが、部署あるいは個人によっては真の原因がつかめず、困った状況に陥ることがある。
 
   綿密な計画を立て、実行の段階へ入ったはずなのに“DO(実践)”そのものがほとんどなされてなかったというケースである。
つまり、予実の差異の原因が“DO(実践)”しなかったという理由である。
 
   なぜ、“DO(実践)”しなかったのかと問うと、概ね次のような理由が挙げられる。
① 日常業務に追われ、時間が取れなかった。
② 月末近くに期限を設けていたが、想定外の仕事が舞い込み、手つかずのままで終わった。
③ 協力者との日程調整がつかず、できなかった。
④ チャレンジしたが、難しく頓挫した。
⑤ 面倒くさくなって、途中であきらめた。
 
   さて、①と②は時間さえあればできたけれど、その時間が取れなかったということだろうか・・・。仮に、時間の問題だとすれば、どうすれば時間を確保できるのか、あるいは優先順位のつけ方を学び、日々のスケジュールをもっと厳密に行う必要があるだろう。
 
   ③は、普段からのコミュニケーションの問題であろう。どんな仕事でも関係性で成り立っている。相互依存の関係にあることを認識し、目的・目標を共有化し、相互理解を深める努力をしておく必要がある。
 
   ④と⑤は、「何のために」という目的意識が稀薄なのではなかろうか。どんな目的を持って、自らの目標を掲げたのかを問い直してみる必要がある。目的の中に、真の価値が存在する。真の価値が分かり、主体性を持ち得ているのであれば、中途半端な状態で投げ出すはずがないと思う。
 
   「Plan(仮説)」を立てた以上は、「DO(実践)!」。“やり続ける”しかないのである。
 

今週の考える言葉「Plan(仮説)」

考える言葉

Plan(仮説)

 
   「Plan(仮説)~Do(実践)~See(検証)」の経営サイクルは、その大切さを誰もが認識しており、否定する人はいない・・・。
 
   しかし、その成果を満喫しているリーダーは意外と少ないのではないか・・・?いざ、「5年後のあるべき姿」を描こうと試みたものの、見通しが立たないで悩んでいる人や高邁な理想(目標)を掲げてみたものの、なかなか達成のイメージが湧かずに、諦めた人もいるという。
 
   本来、“Plan(仮説)”とは、孫子の言葉を引用するまでもなく、「勝つための作戦」をとことん考え抜くことで、組織全体で「勝てるイメージ」をつくり上げ、勝利のシナリオを
みんなで共有するためのものだ・・・。
 
   厳しい環境だからこそ、“Plan(仮説)”作成はやりがいのある仕事であり、意義あるものであると考える。
 
   では、なぜ、俗にいう「絵に描いた餅だ!」と揶揄されるのであろうか・・・?その原因を考えてみたい。
 
   (1) まず、考えられる要因は、計画そのものの不完全性である。
つまり、目標に対して実行可能性の検証が不十分であり、「何を」「誰が」「いつまでに」「どうやって」実行するのかという達成プロセスの課題が十分に検討されていない。
 
   (2) 次には、手段(目標)の目的化の問題である。
自分が「何のために」仕事を頑張るのかという目的とそれを達成するための手段を混同しているケースである。目的は一つで、ずっと追い続けるものであり、モチベーションの元となる。目標は、目的を達成するための手段であり、幾通りもある。いったい何のための目的・目標化なのかを見失ったとき、計画は間違った方向へと進んでしまう。
 
   (3) そして、セクショナリズム的な思考に陥ってしまっている。
組織は協働行為の体系であるにも関わらずセクショナリズム的な思考が蔓延り他部門との話し合いや協力関係を疎かにして、自分本位な計画になってしまっている。
 
   以上の外にも、“Plan(仮説)”が成果に結びつかない要因はあると思う。これは、論外ではあるが、「やらされている」という思い込みだ。つまり、自分の手でつくり込めていない、主体性に欠如・・・。
 
    “Plan(仮説”は、「勝つためのシナリオづくり」であることを肝に銘じておきたい。
 

今週の考える言葉「間」

考える言葉


   私たちには、“間(ま)”という微妙な意識感覚がある。剣道では“間”の取り方が勝敗を決めるといわれているし、話の上手な人は“間”の取り方が実に上手い・・・。
 
   “間”とは、間取りとか隙間(すきま)といった「空間意識の“間”」と、太鼓の“間”とか、“間”を外すといった「時間意識の“間”」とがある。そして、「“間”が抜ける」、「“間”に合わず」「“間”が延びる」、「間がいい」、「“間”が悪い」など、普段でもよく使っている。
 
   高校生の頃、地学の先生で面白い授業をする方がいた。黒板に向かってひたすら数字を書きながら、ブツブツとしゃべっているかと思えば、突然こちらを振り返って、笑えないダジャレをいう、誰も笑わないでいると、急に自分で笑い出す。それが面白くてみんなが大笑いすると、真顔になって「何が可笑しい!」と怒り出す。その先生には、コペルニクス転換というあだ名がついた。今思うと、先生なりの“間”を取っていたのかも知れない。確かに、その瞬間から内職をやめて、その先生の話を聞き出していた。
 
   日常的なコミュニケーションにおいても、“間”はたいへん重要だと思う。“間”を取ることは、話にメリハリをもたせ、相手との呼吸を合わせる効果がある。また、相手の理解を促すために、「そうだろう?あなたはどう思う?」と問いかけるのも重要な“間”の取り方だと思う。
 
   では、“間”を取るタイミングについて考えてみたい。講演をしているとき、自然と“間”を取っている場面がある。
 
   一つは、「重要なポイントを話そうとする前」。「この点は、非常に大切なことですが・・・」といって、少し“間”を置く。
 
   それから、二つ目は「疑問を投げかけたとき」。「どう思われます・・・?」といって、“間”をつくることが多い。会場の誰かに目線を合わせて、少し長い“間”を置いて、みんなに考えてもらうと、その後の聞く姿勢の変化を感じるときもある。
 
   最近は、「パワポ(PowerPoint)」を使う講演が多いので、“間”が取れやすくなったと思う。活用のコツは、一枚のレジュメを、数秒で読める程度の文字に留めておくこと。または、写真などを導入して、視覚に訴えるような形で、上手く“間”を取っている人もいる。
 
   “間”の効用は、一つに相手の注意を引き寄せ、こちらの話に関心を持ってもらうこと。さらに、相手の理解度を図ることができるので、話の展開がしやすくなるなどが挙げられる。
 
   ある政治家曰く、「人生はすべて“間”だ。一本調子で前に進もうとしても、何も前に進まない。“間”が取れない人間はどうしようもない。大成しないぞ」と。
 

【お知らせ】ものづくり補助金2次公募が始まりました

その他お知らせ

ものづくり補助金の2次公募が始まりました。
 
ものづくり補助金は、「生産性向上」が目的です。
補助金を受け、革新的サービス・生産プロセス改善のため設備投資やシステム構築が可能になります。
 
■ 公募期間
   公募開始: 2019年2月18日(月)
   第一次締切:2019年2月23日(土)〔消印有効〕
   第二次締切:2019年5月 8日(水)〔消印有効〕
 
■ 補助額
  最大 1,000万円 ( 小規模型は 500万円 )
  一般型 ( 条件により補助率2/3以内 )
  小規模型 ( 条件により補助率2/3以内 )
 
■ 対象事業
  革新的なサービスの創出などを行う事業
  革新的な生産プロセスの改善を行う事業

 
詳しいことは和歌山県中小企業団体中央会さまのサイトをご覧ください。

今週の考える言葉「教養」

考える言葉

教養

 
   学生の頃の話・・・。行きつけだったスナックのカウンターで飲みながら、読書談義をしていた時のことを、今でも懐かしく思い出す。
 
   常連さんの一人だった社会人の中に大変な読書家がいた。その人が曰く、「20 代のときの読書は、読んだ分だけ自分の血肉なる。だから、自身のために、読書は大いにした方がいい」と・・・。
 
   その人はもう30 半ばだったと思うが・・・、「じゃ、先輩は何のために読書をしているのですか?」と尋ねると、「“教養”のためかな・・・。自分の血肉にはならないけど、立場の違う相手の気持ちを理解するためには、読書は必要だよね・・・」と・・・。
 
   その人の妻や子供、職場の上司や部下、その他いろいろな形で関りを持った人たちの立場や価値観を理解し、受け入れるためにも、いろんな本を読むべきだという。
 
   そんな視点で、本を読んだことがなかった小生にとって、大変衝撃的な動機であった・・・。相手を理解するためにも、読書は必要だ・・・。まさに、“教養”なのだ。
 
   小生の父も大変な読書家だった。これは父の友人だった方から聞いた話である。
 
   「あんたは、暇さえあれば、本を読んでいるね。しかも裁判官が、法律の本だったら分かるけど、文芸春秋は関係なかろうに・・・」と。
 
   父は、こう答えたという。「時代の背景(価値観)が分からないと、他人を裁くことはできない」と。つまり、犯罪の動機には、必ず時代の背景が影響しているという。小説家は最も時代の流れに敏感な人たちだから学ぶことが多い、と・・・。
 
   その人は、そんな話をしてくれながら、小生に助言してくれた。「専門バカではダメだ。
 
   あんたのお父さんのような“教養”のある税理士になりなさい」と。つまり、人の気持ちが分かる税理士になれということであろう。
 
   ある本を読んでいたとき、「知識と“教養”は違う」というくだりがあった。「相手に合わせて、状況に合わせて、答えが変わってくるのが“教養”である」と・・・。つまり、人間関係においては、ある質問に対して「正しい答えが一つあれば、それでいい」ということはない。
 
   “教養”の書といえば、昔から、「仁」をテーマに説く『論語』であろう。孔子は、教養に詩と音楽、そして礼を挙げている。詩とは文学であり、物事を観察する訓練になる。文学を通して、様々な人物の経験や感情を追体験できるという。音楽は感性を豊かにしてくれる。そして、礼とは人との関係性であり、心がけの美しさ、相手への敬意を教えてくれるという。
 
   古稀を過ぎても、“教養”を高め、磨き続けるためにも、読書に励みたいと思う。
 

今週の考える言葉「節目」

考える言葉

節目

   今年は、IG会計グループにとって創業35周年という一つ”節目”の年を迎える。
 
   不思議な心地だ・・・。一年365日、いままでもずっと同じ時間の流れの中で生きてきたはずなのに、”節目”を意識するだけで、昨年とは違う何かを成し遂げたいという意識が動いている。
 
   例年のことであるが、10月に入ると次年度の「基本方針」を考え始めて、幹部会で発表するようにしている。”節目”の年を意識しながら、色々考えた挙句、選んだのが『「限りなき”創造・変化”への挑戦」~楽しく、豊かで、エキサイティングな一年にしよう!』であった。
 
   創業したのが1984年(S59年)6月1日。もちろん、ゼロからのスタートである。幸い、仲間には恵まれ、ヤル気だけは十分だった。毎日夕方になると、缶ビール等を買ってきて酒盛りが始まる。
 
   「一年くらいは無報酬でもいい」といって、駆けつけてくれた3人の仲間。何もなかったけれど、夢・志だけは溢れんばかりであった・・・。
 
   「よその会計事務所がやらない、できないようなことをしましょう」
   「業界を変える、先駆的な役割を担おう」
   「がむしゃらに働いて、遊ぶときは遊ぶ・・・。家族も連れて、皆で海外旅行にいこう」
   「プロ集団をつくり、中小企業のシンクタンクになろう」
    「パートナーシップ制を確立し、みんなに社長をやってもらおう」等々。
 
   何か、いつも胸騒ぎがしていた創業当初の頃の思いが蘇ってきて、気付いてみると前述のような「基本方針」を、みんなに発表していた。
 
   IGグループ創業の年(1984年)は、時代の大きな”節目”の年でもあったようだ。暦学の180年周期説によると、時代が治世(上元と中元)から乱世(下元)へ変わった年だという。
 
   この事実を知ったとき、妙に心ときめいたのを、今でも覚えている。激動、激変の時代、何かが動いていくような予感がして、ワクワクドキドキした気分である。そのときから、何かにつけて、「変化・革新・創造」という言葉がつねにキーワードとなってしまったようだ。創造的破壊、イノベーションなど。また、「治世の能臣、乱世の奸雄」という言葉も意味深いものだ・・・。
 
   話が少し飛んだが、”節目”とは物事の区切りとなる大事なところである。”節目”を意識するだけで、気が引き締まる思いである。また、その時々の”節目”に、様々な出逢いがある。なぜか、自然と感謝の気持ちがあふれ出してくる。
 

わかやま新報様に創業者セミナーについて取り上げて頂きました!

その他お知らせ


 
1月30日発行の「わかやま新報」様和歌山商工会議所様主催の「創業者セミナー」について取り上げて頂きました!
 
第2回目が2月9日(土)を予定しております!「人財育成」と「販路開拓」になっておりますので、是非ご参加ください!
詳しくはコチラの記事をご確認ください。

今週の考える言葉「やりがい感」

考える言葉

やりがい感

   Ja‐BIG主催の『未来会計実践塾』の定例会(第9回)が、今年もクロス・ウエーブ船橋でスタートした。
 
   月初めの週末という日程(2月1~2日)のせいか、普段より少し参加者が少なかったようだが、万障繰り合わせの上、足を運んでくれた人たちだ、士気が高くて会場の雰囲気も上々だった。
 
   “やりがい感”というか、やりがいを持って仕事をするということは、何事においてもいろんな意味で大切な心構えである。それ故に、社内における日常的な仕事ぶりは勿論、定例会などの研修会を開催したときも、参加者がどんな気持ちで臨んでいるのか、気になることでもある。
 
   “やりがい感”の反対語に、”やらされ感”という言葉がある。主体性が欠如している人間は往々にして、そうなりがちである。仕事へ取り組む姿勢が義務的で、下手すると被害者意識に陥っている者さえいる。これでは、生産性が向上するはずもない。だから、評価されない。ゆえに、モチベーションがさらに低下する・・・。そんな悪循環だけは避けたいものだ。
 
   今、「働き方改革」ということが盛んにいわれているが、”やりがい感”というのはその根本にあるべき課題ではないかと思う。その意味においても、トップリーダーはどうすれば”やりがい感”をもって働いてもらえるかを真剣に考える必要があると思う。
 
   では、人はどんなときに”やりがい感”を持つのであろうか?自分の経験から次の三つのことが思い浮かぶ。
 
   ① 人から必要とされているとき。
   ② 自分の成長・成果を感じられるとき。
   ③ 未来に希望を感じるとき。
 
   だとすれば、これら三つのことを感じてもらえるような状態をつくる必要がある。
 
   例えば、経営計画や事業計画を策定するときに、上記3つのことをテーマにして話し合うとか、IG式目標管理などを活用し、主体性のある人材育成を行い、セルフモチベーションを高めるのも効果であると思える。
 
   IG会計グループの今年度・基本方針である『限りなき「創造・変化」への挑戦~楽しく、豊かで、エキサイティングな1年にしよう!』は、まさに”やりがい感” のある仕事をつくり出していく戦いだとも言えよう。
 
   そのためにも、「偶然ではなく選択基づいた生き方、怠慢ではなく計画に基づいた生き方」を習い性にしたいと考える。
 

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