古田会計事務所

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今週の考える言葉「哲学」

考える言葉

哲学

   “哲学”とは何だろうか。いま思うに、学生の頃、酒を飲みながら、夜明けまで語り合ったテーマの一つでもあった。
 
   辞書的には「人生や世界について、根本的な原理を追究する学問」といわれているる。しかし、経営の現場に立っていると、“哲学”は決して学問だけのものではないと感じる。むしろ、「自分は何を大切にして生きるのか」「何のために、この仕事をするのか」という問いに向き合うこと、そのものではないだろうか。
 
   P・F・ドラッカーは、経営において「何をもって貢献とするか」を問い続けた。企業経営も人生も、目先の成果だけを追い求めていると、いつの間にか本来の目的を見失ってしまう。だからこそ、判断に迷ったときに立ち返る“考え方の軸”が必要になる。それが、その人や組織にとっての“哲学”なのだと思う。
 
   稲盛和夫氏が経営において繰り返し説いたのも、「人間として何が正しいのか」という判断基準である。これは、損得や効率だけでは答えの出ない問題である。目先の利益になるからやるのか、それとも、人として正しいからやるのか。この問いを日々の経営判断に持ち込むところに、“哲学”の実践的な意味がある。
 
   IGグループが大切にしている「社会的インフラ」という使命も、単なる事業上のキャッチフレーズではない。未来会計やMAS監査を通して、経営者の意思決定を支援し、中小企業の未来を一緒につくっていく。その根底には、「社会にとって必要な存在でありたい」という“哲学”があると考える。
 
   では、“哲学”を持つとは、具体的にどういうことだろうか。
 
 ① 「何のために」を問い続けること。
 ② 自分なりの判断基準を持つこと。
 ③ その判断基準を、日々の行動で実践すること。
 ④ 経験を振り返り、考え方を磨き続けること。
 
   大切なのは、立派な言葉を掲げることではない。実際の行動に、その人の“哲学”が表れるのである。理念を語ることと、理念に沿って生きることの間には、大きな違いがある。
 
   以前からIGグループで取り組んできた「経営人間学講座」や「後継者育成塾」も、単なる知識の習得を目的としているのではない。経営技術を学ぶだけでなく、「人間として、どう生きるのか」「経営者として、何を実現したいのか」を考え抜く機会である。その意味で、経営とは“哲学”を実践する場なのかもしれない。
 
   久々の5連休……。一人でゆっくりする時間ができたせいか、久し振りにじっくりと“哲学”をした気分である。