古田会計事務所

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今週の考える言葉「良い計画」

考える言葉

良い計画

   今年も、あっという間に一ヵ月が過ぎたが、今年一年はどんな年になるのだろう…。いや、どんな一年にしようとしているのか。
 
   「一年の計は元旦にあり」という言葉がある。戦国武将・毛利元就が言った言葉だそうで、何事も最初が肝心であるということを意図している。
 
   IG会計グループでは、毎年1月の初旬に「新年発表会」を開催している。今年も、各部門・個人が掲げている今期の目標を発表してもらったばかりである。ここ数年、若い人財も増えて、未来志向の雰囲気が一層、組織全体に漂っているような気がしてワクワクしている。
 
   案の定、発表された数値目標も前向きで、ハードルが高い感がするが、聞いていて心地よいものであった。
 
   よく“良い計画”を作ったとしても、「所詮、絵に描いた餅だ」という人がいるが、「良い計画=実現できる計画」だとは思わない。肝心なのは、「今、未来に向かって一歩踏み出せるかどうか」である。
 
   “良い計画”をつくると、次のようなことが言える。
 
 ① アイデアをカタチにできる。
 ② 事業の強みや魅力を伝えることができる
 ③ 客観的な意見でブラッシュアップできる
 ④ 優先すべきことを明確にできる
 ⑤ しっかりとした売上目標がつくれる 
 ⑥ 戦略・計画の根拠が説得力を増す
 ⑦ 必要最小限の利益がわかる
 ⑧ 資金調達ができる
 ⑨ プレゼンがしやすくなる
 ⑩ 協働行為の体制が可能となる
 
   「先見経営・先行管理」を実践するには、“良い計画”の作成をベースに「仮説~実践~検証」の経営サイクルを繰り返し、繰り返しやり続ける必要がある。そのプロセスで、いろいろな気づきが生まれ、成長を実感できるようになる。
 
   “良い計画”を作成するには、➀ まず前提条件が明確であること(俯瞰と決定)、② 論理的に検討されていること(構造化)、③ しっかりとした予測がなされていること(想像力)などが挙げられる。
 
   やり続けることによって、“良い計画”作成が習慣化されるといえよう。
 

2月の税務カレンダー

税務カレンダー

2024年

2月の税務カレンダー

期 限 税務内容
 2・13    1月分源泉所得税の納付
 2・29    12月決算法人の確定申告
 2・29    6月決算法人の中間申告
 2・29    3月・6月・9月決算法人の消費税の中間申告      


※ 毎週土曜日はお休みとなっております。
 
 
☆ 個人の確定申告について
2月16日(金)から3月15日(金)までに提出になります
お早めに資料のご準備、ご提出お願いします

今週の考える言葉「5つの質問」

考える言葉

5つの質問

   『IG後継者育成塾』の第8期(2年間)がスタートした。
 
   一期を終了するのに2年間を要するので、受講生もそれなりの覚悟を決めて参加してもらうことになる。第1期目を開催したのが2008年(平成20年)であるから、ロングランの企画ものだといえよう。
 
   その背景には、戦後生まれの団塊の世代の高齢化も一因となっているのだろう。
 
   「中小企業2030年消滅?~社長の年齢、14年後80歳前後に」(日経新聞2016年6月6日付け)という衝撃的な第一面の記事を今でも鮮明に覚えている。
 
   さて、この育成塾の目的は、創業者の志を継承する「人材」を育成することにある。
 
   そのために習得すべき最大のテーマは、「自己革新力」。
 
   そして、それは➀ 思考力、② 数字力、③ モチベーション力という3つの要素を高めることによって培われるものだと考え、カリキュラム化している。
 
   これらを総称して一言でいうと、『マネジメント』だといえよう。その提唱者であるドラッカーが、『マネジメント』を理解するために準備してくれたのが次に掲げる“5つの質問”である。
 
 ① われわれのミッションは何か?
 ② われわれの顧客は誰か?
 ③ 顧客にとっての価値は何か?
 ④ われわれにとっての成果は何か?
 ⑤ われわれの計画は何か?
 
   ドラッカーは、『マネジメント』を次のように定義している。
 
   「組織に成果を上げさせるための道具・機能・機関」であると。そして、その『マネジメント』をうまく活用して、成果に結びつけているかどうかを自己評価するための手段として“5つの質問”を準備してくれたのだろう。
 
   非常にシンプルな質問であるが、実際にやってみると経営の本質が見えてくるから不思議なものだ。
 
   “5つの質問”を自らの経営に生かすために心がけておくべきことは2つある。
 
 ① まず一つは、常に問い続ける姿勢が大切である。
 ② それから次に、主語が「われわれ」ということはトップ一人ではなく、みんなで行うことが大切である。
 
   「迷ったら、原点」という言葉があるが、変化の激しいご時世である。ドラッカーから授かった知恵を大事にしながら、正しい経営に勤しみたいと思う。
 

今週の言葉「聞け、話すな」

考える言葉

聞け、話すな

   自宅の書棚を整理していると、P・F・ドラッカー自身の著作とドラッカーに関連する本を合わせると100冊ほどの本があった。月に4~5冊ほど再読し、各要約文を作成したとしても2~3年はかかりそうだ…。新年早々、余暇の楽しみの一つができて、少し嬉しい気分である。
 
   早速だが、『経営者の条件』の冒頭に、成果をあげる人たちが身につけている習慣として、次の「8つの習慣」を紹介している。
 
 ① なされるべきことを考える (優先順位をつけ、一点集中)
 ② 組織のことを考える (組織人としての自覚)
 ③ アクションプランをつくる (実行する)
 ④ 意思決定を行う (周知徹底させること)
 ⑤ コミュニケーションを行う (情報ニーズ)
 ⑥ 機会に焦点を合わせる (変化はチャンス)
 ⑦ 会議の生産性をあげる (事前に目的を明らかにすること)
 ⑧ 「私」でなく「われわれは」を考える (自分の都合に捉われない)
 
   「彼らは、これら8つのうち最初の2つによって知るべきことを知り、次の5つによって成果をあげた。残りの一つによって組織内の全員に責任感をもたらした」という。
 
   そして、これら「8つの習慣」にもう一つおまけを加えたいといって、“「聞け、話すな」”を掲げている。
 
   習慣とは、天賦の才能ではない。「反復によって習得し、少ない心的努力で繰り返せる、固定した行動のこと」(広辞苑)である。
 
   目標管理に基づいて行動計画書を作成し、PDCAサイクルを繰り返し、繰り返し実行することによって、「8つの習慣」は身につくものであると確信している。
 
   ここに掲げる「8つの習慣」はいずれも納得させられる内容ばかりであったが、最もハッとさせられたのは、おまけで加えたという“「聞け、話すな」”という習慣であった。
 
   職業柄、聞かれたことに答えること、講演を頼まれて話すことに慣れてしまい、回答力や講演力を鍛える努力ばかりに気がいっていたのだろう。“「聞け、話すな」”という言葉に触れて、ハッとさせられた若かりし頃のことを、今でも思い出す…。
 
   磨くべきは回答力ではなく、質問力だと気付かされ、質問力に関する本を数冊買ってきて読み漁った。そして、話すことを控え、まず聞くことを心がけるようにした。効果はテキメンだった。相手の真意が理解できるようになったし、相手もまた、こちらの話しをよく聞いてくれるようになった。ホントに、“「聞け、話すな!」”である。
 

今週の考える言葉「ストレッチ目標」

考える言葉

ストレッチ目標

   先週末(13日)は、IG会計グループ『行動計画書』の発表会だった。
 
   今年は、中期5ヵ年計画『Breakthorough10』(2020~2024年)の最終年度となる。そのせいもあるのだろう、各部門及び個人の目標はいずれも、かなりストレッチの効いたものになっている。聴いていて、とてもうれしい気分にさせられた…。
 
   「ストレッチは人を成長させる」と考え、“ストレッチ目標”(Stretch targets energize)を提唱したのは、GEの最高経営責任者であったジャック・ウェルチ(1935~2020年)である。
 
   “ストレッチ目標“とは、個人や組織において「背伸びして工夫することではじめて手が届く」ような難易度に設定された目標のことである。
 
  ウェルチは、自分の能力の限界まで最大限の努力を重ね、さらにその先を目指すことに価値があると信じていた。不可能と思える目標も、達成しようと努力することで可能となることがあるし、たとえ目標が達成できなくとも、その目標を設定しなかった時よりもはるかによい結果に結びつく、と考えていた。
 
   「星に届くまでストレッチせよ」が、それを象徴する言葉である。
 
   この考え方に関しては、P・ドラッカーも同じ考え方をしていたようで次のような言葉を残している。
 
   「多くを求めるならば、何も達成しない者と同じ程度の努力で、巨人にまで成長する」(『プロフェショナルの条件』)。
 
   “ストレッチ目標”を設定する際のポイントとして次のような点が考えられる。
 
 ① 能力の見極め
 ② 個人に合わせた目標設定
 ③ 目標設定後のフォロー
 ④ ポジティブフィードバック
 
   そして、“ストレッチ目標”を設定するメリットとしては、➀パフォーマンスの最大化、②達成感、③生産性の向上などがある。
  
   今年度の基本方針である『逆境こそチャンス!~流れは必ず変わる』とは、まさに“ストレッチ目標”を掲げる絶好の機会だと考えている。
 
   また、年齢や立場に関係なく、いつでも成長したいという欲求を持ち続けている以上はストレッチする機会がある。そのためにも、“ストレッチ目標”は誰にとっても大切なものだ。
 
   今年一年もストレッチの効いた目標を掲げ、精進していきたいと考える。
 

今週の考える言葉「継続学習」

考える言葉

継続学習

   かつて「生涯学習(life‐long education)」の名のもとに、従来の学校教育中心の考え方を脱却し、社会人になってからも広く、長く、学習機会を持つことの重要性が盛んに言われるようになった時期があった。
 
   理士という知的サービス業に関わっている者としては、新しい知識の習得は仕入れのようなものだから、専門書はもちろん一般書を読んだり、各種セミナーにも積極的に参加したり、継続的に学習をやり続けてきたつもりである。
 
   だが、多くの社会人にとって、日常業務に追われ、夜のお付き合いもあるしで、帰宅してから机に向かい、新しいことを学ぶという時間がめっきり減った人が多いのではないだろうか。
 
   P・F・ドラッカーは、「少年期や青年期に学んだことは、その後の人生においてそこから離陸すべきスタート台に過ぎなくなる」と述べ、“継続学習”や自己啓発の機会を持つことの重要性を説いている。
 
   確かに、今の時代、AIの進化を始めとしてあまりに変化が激しく、せっかく学んで身につけた知識や経験がすぐに陳腐化してしまい、うかうかしていると時代に取り残されてしまうのも事実である。
 
   では、このような時代環境の中で、私たちはどうすればいいのだろうか?ドラッカーは次の3つのこと挙げている。
 
 ① 日常生活の中に“継続学習”を組み込む
 ② 常により優れたことを行うように努める
 ③ 新しい仕事が要求するものは何かを考える
 
   人生100年時代の到来がさかんに言われている。しかも、環境の変化が激しく、組織の寿命よりも人間の寿命の方が長い時代となる。
 
   学校を卒業して企業に就職すれば、その後は終身雇用制によって定年まで安定した生活を送ることができるという制度は、すでに成り立たなくなっているのである。
 
   また、ドラッカーは「教育は経験や知恵を与えることはできない」とし、「人は仕事を通して磨かれる」と述べている。
 
   つまり、“継続学習”の最良の機会は仕事をする職場そのものにあるということである。共に働く者は、そのことを意識して協働行為を体系化していくべきだと考える。
 
   IG会計グループでは、経営理念にも「互いに切磋琢磨する」ことを掲げ、“継続学習”の重要性を掲げて、「早朝勉強会」や月末・月初に「考える一日」を設けて、組織としても学習することを心がけている。
 

1月の事務カレンダー

税務カレンダー

2024年

1月の税務カレンダー

期 限 税務内容
 1・10    12月分源泉所得税の納付(特例は22日)
 1・31    合計表・支払調書の提出
 1・31    源泉徴収票の交付
 1・31    償却資産に関する申告
 1・31    給与支払い報告書の提出
 1・31    11月決算法人の確定申告
 1・31    5月決算法人の中間申告
 1・31    2月・5月・8月決算法人の消費税の中間申告      


※ 毎週土曜日はお休みとなっております。

新年のご挨拶

その他お知らせ

 
あけましておめでとうございます。
 
皆様には、健やかに新春を迎えられたことと、お慶び申し上げます。
 
旧年中はひとかたならぬご厚情をいただきありがとうございます。
本年も変わらぬお引き立ての程よろしくお願い申し上げます。
皆様のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。
 
令和6年も、当事務所の使命である
『中小企業の存続と発展をサポートし、社会に貢献する』を基本に、現在の経済情勢における会計事務所の役割は、中小企業の倒産を防ぎ、事業承継を考え、発展成長をサポートすることにあると考え、日々の精進に努めてまいります。
 

令和6年元旦
古田会計事務所 従業員一同

年末のご挨拶

その他お知らせ

 
本年も残すところあと僅かとなりました。
皆様には格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
 
来年も皆様にとって良い年になりますようお祈り申し上げます。
 
当社の年末年始の休業期間は下記の通りとさせていただきます。
 
 

年末年始休業期間
令和5年12月29日(金) ~ 令和6年1月4日(木)

 
令和6年もご満足頂けるサービスを心がける所存でございますので、より一層のご愛顧を賜りますよう、スタッフ一同心よりお願い申し上げます。
 
筆末ではございますが、年末のご挨拶とさせていただきます。

今週の考える言葉「思考逃避」

考える言葉

思考逃避

 
   日常性を振り返ってみたとき、自分が“思考逃避”に陥ったことがないかどうか、考えてみよう。あるとすれば、その原因は何だったのか?
 
   ずいぶん前に購入した本だが、『プロフェショナルシンキング~未来を見通す思考力』(BBT大学編)の中で、組織の中で“思考逃避”をもたらすバリア(障壁)として次の3点を指摘してあったので紹介しておきたい。
 
 ① 空気を読みすぎる
 ② 他人の言うことを鵜呑みにする
 ③ 組織の作法を重視する
 
   以下、➀から③について、もう少し踏み込んで考えてみたい。
 
   まず➀の「空気を読みすぎる」であるが、同質性の強い組織には無言のルール、当たり前の行動が蔓延しており、その組織にしみ込んだ慣習がみんなに空気を読むことを強要し、本来の思考力が削られてしまっているという。例えば、会議の場で発言しない出席者が異様に多いなどは要注意である。
 
   次に②の「他人の言うことを鵜呑みにする」であるが、相手との間の摩擦を極力なくす方向で思考が無意識に動いていると考えてみよう。「相手の要求は的外れかもしれない」と自問し、その場で「なぜか」という質問をしてみることだ。そうすれば、より根源的な課題が見えてくるかもしれない。
 
   そして③の「組織の作法を重視する」であるが、組織の規範となる思考を、大きく2つのパターンに分けて考える。
 
   一つは、「結果インパクト重視」の思考。議論の中身を重視し、その結論の実現のために有効な方法論を考えるもの。もう一つは、「手続き重視」の思考。根拠・規定・権限などに沿って正しい手続きを踏むことを最重視したもの。
 
   特に思考逃避を生み出しやすいのは、二つ目の「手続き重視」の思考が蔓延した組織の場合である。
 
   以上のように、われわれの仕事や生活環境には、油断すると、“思考逃避”に陥りやすい罠が潜んでいることを十分に自覚しておく必要があるだろう。
 
   その上で、日常のシーンを振り返って、自分が“思考逃避”に陥ったことがないかを考え、その原因は何であったかを考えてみよう。
 
   激変で、未来が読めない時代環境にある。いつまでも繰り返しの定型業務だけでうまくいく仕事などあるはずがない。“思考逃避”には気をつけたいと思う。
 

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