古田会計事務所

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今週の考える言葉「競争優位」

考える言葉

競争優位

   今なお、出口がはっきりしないコロナ騒動であるが、コロナ後の時代環境の変化に対して様々な憶測や見解が飛び交うようになった。
 
   ”考える言葉”シリーズ(21‐20)のテーマとして取り上げた「レスの時代」もその一つである。
 
   それと、もう一つよく見聞するのは「差別化」である。
 
   要するに、強い者が生き延びて、弱い者は淘汰されるという競争社会の激化が明確になるのではないかという見解である。人口減少等で経済規模が縮小する中で、あらゆる業界において企業の統廃合が進むのは想像に難くないが、コロナ騒動がその流れを後押し、加速化するのではないかという・・・。
 
   言うまでもなく、いつの時代においても、経営とは戦いである。戦いである以上は、勝たなければ生存できないのは至極当然である。
 
   そこで改めて問うべきは、“競争優位”の源泉についてである。歴史的に捉えても、次の4つの要素が考えられる。
 
① 資本力(大量生産・販売力)
モノ不足の時代(1960~1980年代)、高度経済成長期は資本力がある企業が圧倒的に優位であった。
 
② マーケティング(顧客のニーズや課題への対応力)
80年代から経済が高度化し、顧客ニーズの多様化が進む。競争優位の源泉としてマーケティングの重要性が問われるようになった。
 
③ シーズやウォンツ(顧客の潜在ニーズを掘り起こす力)
2010年代、SNSなどの普及で、B2C市場でユーザーのシーズやウォンツを捉え、
自社の強みを活かせるかどうか。自社の強みに特化することが経営戦略上重要となる。
 
④ ブランド(企業としての信頼性)
そして「アフターコロナ」の2020年代、コロナウィルスという未知の体験をしたことにより、経済面やデザイン面だけでなく、環境面、衛生面、自分の価値観に合うかなど、多面的に物事を見るようになるだろう。
企業が社会的存在として信頼できるかどうかまで踏み込んで選ぶようになるだろう。それは企業としての信頼であり、ブランド力だといえよう。
 
   以上、“競争優位”の源泉について検討してみたが、特に企業としてのブランド(信頼性)を高めるための働きかけを常に心がけていくべきであろうと考える。