古田会計事務所

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今週の考える言葉「成果」

考える言葉

成果

   コロナ抑制対策といえども、仕事に従事・専念することができず、かなり経済的な支障が出ているという。
 
   観光関連や飲食店においては、売上が半減あるいはゼロに等しいという。ミクロ的な状況においての打撃はもちろんのこと、国内外を問わず市場のシュリンクが激しく、マクロ経済の立て直しは、人類の大きな共有すべき今後の課題となるだろう・・・。
 
   そこで、経済の基盤をなす勤労(働くこと)、仕事の本質である“成果”について考えてみたい。
 
   さて、ドラッカーの出番である。
 
   ドラッカーの説くマネジメントとは、“成果”をあげるために思考し、行動することを体系化したものだと考えてよいだろう。
 
   私たちの仕事は、“成果”をあげるための手段である。つまり、仕事とは“成果”をあげるための行動であり、自分の仕事の“成果”を意識するところからマネジメントが始
まるのである。
 
   ドラッカーは、“成果”の源泉を大きく三つ示唆している。
 
① 外部(環境)・・・外の世界に目を向ける。社会へ価値を提供し、貢献することにおいてしか“成果”は生まれない。
 
② 機会(変化)・・・資源を問題ではなく、機会に投じるようにする。マーケティングとイノベーションのバランスが必要となる。
 
③ リーダーシップ(強み)・・・強みを知って、生かす。自らの価値観を明確にし、顧客からの信頼を高めるようにする。
 
   要するに大切なことは、自らの目標管理を行うときに、「自分の仕事の“成果”を意識すること」を徹底しているかどうか、である。
 
   ドラッカーの示唆してくれた三つの「“成果”の源泉」及び以前にも話したと思うが成果をあげるための「行動習慣」(時間管理の徹底、貢献に焦点、強みを生かす、集中するなど)等々について、常にチェックを怠らないことであろう・・・。
 
   つい最近であるが、ある人からこんな話があった。「コロナのおかげで、ここ数ヶ月まったく違う時間の使い方を経験させてもらった。しかし、本来やるべき仕事の“成果”はどこに消えたのだろうか、またその影響はどうなるのだろうか・・・」と。
 
   消えた時間の“成果”をいまさら考えてもしょうがないが、起こった現実が未来に及ぼす影響は見逃すわけにはいかないだろう。
 
   しっかりと穴埋めをして、仕事の“成果”をマネジメントしたいと考える。
 

今週の考える言葉「目標設定」

考える言葉

目標設定

   コロナショックの経済に及ぼす影響は、リーマンショック時を上回る規模になるであろうと予測されている・・・。
 
   「コロナ、大倒産・失業時代が来る」と多くの週刊誌等で書かれてある。すでに経営破綻に追い込まれた企業も、宿泊・ホテル関連のほか、飲食業やアパレル関連など、インバウンド需要や個人消費に支えられていた業種が多いという。
 
   コロナショックによる経済活動の縮小が、企業の倒産・廃業の一義的な要因であることは相違ないと思うが、従来から、中小企業の抱えている本質的な課題が、顕在化してきたことにあるのではないだろうか。
 
   その一つは、事業承継の問題である。
 
   今、全国の中小企業うち127万社が後継者未定だといわれているが、何とか踏みとどまってきた経営者のなかに、背中を押されたかのよう廃業へと心が傾いている人たちがいるという・・・。
 
   もう一つは、財務体質の問題である。
 
   中小企業には内部留保が少ないため、経営環境の変化への適応が難しい。しかも、手元流動性比率が1.9ヶ月しかなく、2~3か月間の売上がない状況が続くと資金ショートしてしまう・・・。つまり、「バランスシート劣化型」の倒産が懸念される。
 
   以上の二つの問題からしても、もっと経営の本質のところから再考し、なすべき課題は何かを明確にして、”目標設定”する必要があるだろう。上記二つの問題は、いずれも経営の本質にかかわってくる課題なので、小手先のテクニックで解決できるものではない。当然ながら、相当の時間を要するもので、中長期的な”目標設定”が必要となるものである。その意味においても、いつまでも決断を先送りにできない。
 
   では、どうすればいいのだろうか?
 
   先ずは早く、俎上に載せるところから始めるべきであろう。具体的には、IGグループで毎月開催している『中期5ヶ年計画策定セミナー(将軍の日)』に参加して、「5年後のあるべき姿」をじっくりと思い描くことから始めるのが、唯一最良の手段だと考える。
 
   現状分析を徹底して行い、あるべき姿を思い描く。その差を埋めるために何をなすべきか、一日で浮き彫りにされ、具体化する。それらの一つひとつを形にする。つまり、”目標設定”していくのである。「使命→成果→目標→貢献」という、なすべき経営課題が明確になってくる。
 
   アフターコロナを、ぜひ『将軍の日』で乗り越えていきたいと思う。
 

今週の考える言葉「must」

考える言葉

must

   “must”という英語は、中学の時に習った単語(助動詞)である。
 
   「・・・しなければならない」とか「・・・してはならない」といった義務・否定などの命令的な言葉として、その当時のインパクトの強さが、今なお、記憶に残っている。
 
   なぜ、その記憶を思い出したかというと、『実践するドラッカー(全5編)』の一節の次のような文章が紹介されていたからだ。
 
   『第一に身につけるべき習慣は、”なされるべきこと”を考えることである。何をしたいかではないことに留意してほしい』(『経営者の条件』p3)
 
   ドラッカーは、成果を上げる経営者の特徴として、次の8つのことを習慣化していると述べている。
 
① なされるべきことを考える、② 組織のことを考える、③ アクションプランをつくる、④ 意思決定を行う、⑤ コミュニケーションを行う、⑥ 機会に焦点を合わせる、⑦ 会議の生産性をあげる、⑧ 「私は」ではなく「われわれは」を考える。
 
    これらは、いずれも成果を上げるための大切な要件だと思うが、その第一の習慣化として、「なされるべきこと」を掲げている。
 
   『実践するドラッカー』の中では、第一の習慣化である「なされるべきこと」について、次のような解説を施している。
 
   「組織に属する知的労働者は、組織への貢献を通して社会的役割を果たすことが期待されている」として、成果をあげるための優先順位を「”must”~can~will」で考えるとしている。
 
   先ず「”must”=なされるべきこと」、次に「can=できること」、最後に「will=やりたいこと」を問うのだと・・・。
 
   どうだろう?この優先順位に関しては、いろいろな意見がありそうな気がする・・・。
 
   ドラッカーの考え方を紹介した著者の立場は、明確である。「組織人である以上は、組織の使命を無視して、自分のしたいことを優先させるのは本末転倒である」ということだ。
 
   それから、「must」を意識することで、自分に「できないこと」がはっきりしてきて成長の機会を得ることができる。そして、その繰り返しが自分自身と組織の成長につながるのだと・・・。
 
   さらに、自分と組織の「will=やりたいこと」が一致していけば、最高の成果を期待できるとしている。
 
   成果をあげる優先順位「”must”~can~will」について、考えてみたい。

今週の考える言葉「資金調達」

考える言葉

資金調達

   ご存じの方も多いと思うが、㈱インフォマート(東証一部上場)はフード業界を中心に「BtoBプラットフォーム(企業間電子商取引)」を提供し、その道において先駆的な役割を担っているインフラ企業である。
 
   もう5年ほど前から、他業界・海外市場への事業展開もしていきたいという意向があり、私どもJa‐BIG(会計人のネットワーク組織)との連携も深めつつあるところだ。
 
   ちょうどその頃、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)が話題になり始めた頃で、個人や中小企業の立場からも関わりを持てることはないだろうかと気にかかっていたところであった。
 
   そこで、私たちおいても、このシステムを利用することによって、請求書の紙ベースによる受発注などが不要となり、ペーパーレス化が一気に進み、地球環境に優しい商習慣を根付かせることができると直感して、お付き合いをお願いした次第である。
 
   そしてこの度、インフォマートから、新たに”資金調達”に関する有難い提案を頂いたので、その内容を紹介したい。
 
   その内容とは、『電子請求書早払い』システムである。Web上で簡単に”資金調達”ができるサービスを始めるという。いわゆる、ファクタリングというもので、売掛債権を買い取ってもらうことで、決済日よりも早く現金化できる金融サービスである。発行した請求書が最短2営業日で資金化できるという。
 
   話によると、経済産業省が国の施策として売掛債権の利用促進をしていることもありファクタリングを利用する中小企業が年々増えてきているという。
 
   ファクタリングによる”資金調達”のポイントは次の通りである。
 ① 売掛金の早期現金化が可能となる
 ② 担保や保証人が不要である
 ③ 金融機関の与信枠外で資金調達ができる
 ④ 売掛債権の未回収リスクを解消できる
 
   などのメリットが考えられる。一方、一般の融資よりも手数料が割高に設定されていること、売掛債権の範囲内での”資金調達”しかできないというデメリットは当然ながら考えられる。緊急時の”資金調達”の手段として視野に入れておくと、経営の安定化に繋がると思う。この取引は、二者間ファクタリング(自社とファクタリング会社のみで取引)なので取引先に知れずに”資金調達”ができるので利用しやすいと考える。
 
   また、インフォマートの「BtoBプラットフォーム」は商品の売り買いも可能なので、ぜひ一度、覗いてみて頂きたい。
 

今週の考える言葉「三つの領域」

考える言葉

三つの領域

   毎日が、コロナ騒動である。最近は、”アフターコロナ”、要するに「コロナが終息したあとの世の中の環境はどうなるのだろうか?」という質問をよく受ける。確かに、気になることろである。
 
   「元の状態に戻るのだろうか、それとも・・・」 今でも厳しい中、何とか耐え忍んでいるのに、「これ以上不況が続くとしたら、本当に世の中はどうなるのだろうか?」という不安である。
 
   ドラッカーの著名な言葉の一つに「すでに起こった未来」というのがある。
 
   ドラッカーは「未来について言えることは、2つだけだ」として、「第一に未来は分からない、第二に未来は現在とは違う」と述べている。つまり、未来は今とは違う変化の果てであり、予測不能であるとしている。
 
   そこで、誰かが動かす未来を探るよりも、自ら未来を生み出すほうがずっと確実であるということだ。そして、その手法として「すでに起こった未来」という考え方を提案してくれたのであろう。
 
   予測するのではなく、すでに起こったことを観察すれば、それがもたらす未来が見えてくるはずだ。そこから、元に戻ることのない変化や重大な影響をもつことになる変化を見極めて、それらを自らの経営の成果へ生かすことを考えるべきであろう。
 
   さて、あらゆる組織は、持続的な成長をするために、”三つの領域”における成果を必要としている。
 
   (1) 「直接の成果」
第一は、すでに起こったことが売上や利益、顧客の数などにどのような影響を及ぼしたのか。そして、未来においてどの程度の影響をもたらすのであろうかを予見し、戦略や戦術の見直しをする。
 
   (2) 「人材の育成」
第二は、このピンチを、人材育成のチャンスと捉える。どうすれば、このピンチをチャンスに変えられるかを徹底して議論して、健全な危機管理ができるように衆知を集めて、組織プレーができる人材育成の土壌づくりの機会とする。
 
   (3) 価値への取り組み
第三は、一つには「顧客価値」であり、顧客が喜ぶ付加価値をいかに提供できるかという視点からの見直しだ。二つには「組織の価値観」への取り組みで、どうような土壌を形成していくかの視点が問われる。
 
   「自らの手で未来を創造する!」という覚悟だけは、自分の意思で決められる。
 

【手続き】持続化給付金手続きについて

その他お知らせ

持続化給付金の申請方法について、Web上での手続きの動画になっております。
 
【中小企業向け】

 
 
【個人事業主向け】

 
不明な場合は当事務所までご相談ください。
 
また、和歌山県内では、申請サポート会場が開設予定です。
詳細が分かり次第更新いたします。

今週の考える言葉「先入観」

考える言葉

先入観

   「真実を学びたいと願うなら、あらゆる”先入観”を捨てること」・・・。 学生の頃に某教授に教わった言葉を思い出している。
 
   「どんなに著名な学者が書いた本でも、鵜呑みにしてはいけない。自分の頭でしっかりと考えて、疑ってみることだ」と。
 
   考えてみると学問のときに限らない。失敗の全ては必ず”先入観”の拘束を受けているようだ。「まさか、そうなるとは・・・」という後悔の一言が、つきまとう。
 
   人類は、今なお、コロナウイルスの脅威を克服できないでいる。
 
   「世界のコロナ死者は20万人を超え、感染者数は約288万人だ」という。「国内での感染者数は約1万3千人で、死者は350名を超えた」という。
 
   中国の武漢で昨年末に発症し、今年の1月下旬に武漢が封鎖された際に、誰がここまでの事態を想定できたであろうか・・・。その後、欧米や日本に飛び火してきた時でも、現代医学への過信だろう、「まさか、そうなるとは・・・」と、”先入観”の拘束を受けていた自分に恥じる思いである。
 
   “先入観”とは、前もってつくられた固定的な観念であり、思い込みである。偏見や固定観念などもその一種である。「自分って、こういう人間なんだ」とか「彼奴って、そういう奴なんだ」と決めてかかるところがあるが、これもまさに”先入観”である。
 
   “先入観”のすべてを否定する訳ではないが、① 失敗のすべてが”先入観”の拘束を受けていることや、② 他人とのトラブルの原因の多くがお互いの”思い込み”だとすれば、放っておくわけにはいかないと思う。
 
   では、どうすれば”先入観”を捨てることができるのであろうか?
 
 ① 自分の頭で考えて、疑ってみること。
 ② 読書をして、向上心を高めること。
 ③ 価値観の違う人と付き合ってみること。
 ④ 仕事の日々改善を心掛けること。
 ⑤ 多くの人との出会いを大切にすること。
 ⑥ 海外に行ってみること。
 ⑦ 人生の目的や目標を立て、つねに検証すること。
 
   今や、パラダイムシフトの時代である。いわれの無い自己限定の中で日々を過ごし、
 
   それを疑わない生き方は、決定的な失敗の要因となるだろう。
 
   「まさか、そうなるとは・・・」の一言を避けたい。”先入観”の払拭こそ、自己革新の第一歩である。まさに今こそ、人生の勝負どころである。
 

今週の考える言葉「セルフマネジメント」

考える言葉

セルフマネジメント

   新型コロナ感染症に関連して、仕事を含めた多くの活動が自宅待機など自粛要請になっている。IG会計グループも自宅待機を決めてから3週目に入る。
 
   “セルフマネジメント”(self mangement)とは、「自己管理」や「自立」という意味であるが、今のような非日常的な状況に置かれたとき、”セルフマネジメント”に対する自覚が問われるのでないだろうか。
 
   いっときは「毎日が日曜日!」って気分もいいと思うが、それがずっと続くとなるとストレスも生じるだろうし、ルーチン化された仕事を中心に一日が過ぎていく平日が、きっと有難いと感じるに違いない。
 
   また、職業や立場(パートなど)によっては、自宅待機期間の給与保証を得ることができない人たちもいるようで、先行き不安を感じている人もいるようだ・・・。
 
   IG会計グループは、創業の当初からパートナーシップ制をベースにした組織づくりを標榜してきたので、主体性のある人財が育つ職場環境をつくろうと目標管理システムを導入し、”セルフマネジメント”を重要視してきたつもりである。
 
   さて、”セルフマネジメント”を身につける方法として考えてみよう。
 
   仕事の目的や目標を明確に理解すること
 
   日程・スケジュールの管理を徹底すること
 
   自己の強み・弱みを把握すること
 
   自分で考え行動する癖をつけること
 
   時間の使い方をつねに意識すること
 
   ほかにも、すべての仕事は他との関係性において成り立っていることを考慮するならば、他への働きかけを自ら心掛ける姿勢も問われるであろう。
 
   今回においては特に、人との約束や期限のある仕事に対する管理の徹底、それから時間の使い方などの自己管理を徹底するいい機会だと思う。
 
   朝から新聞を読んでいると、「人が出ないと現れた」という見出しで、「街中に野生動物が現れた、水や空気がきれいになった」という記事が紹介されていた・・・。
 
   世界の感染者数が225万人を超えて、死者数が15万人を超えたという。国内感染者も1万人を超え、死者223人になったという(4月18日現在)。
 
   新型コロナのパンデミック(世界的大流行)は、時代の変化とともに変わらざるを得ない今までの常識や秩序に対する警鐘のような気がしてならない・・・。
 
   時代が大きく動こうとしているとき、私たち一人ひとりも自己変革を余儀なくされる。
 
   その時、大切なのは”セルフマネジメント”できる力ではないだろうか。
 

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