【重要】11月の臨時休業のお知らせ
誠に勝手ながら
11月1日(金)につきまして、
9:00~15:00までの短縮営業
とさせていただきます。
11月8日(金)は経営計画策定の日のため
臨時休業
とさせていだきます。
ご不便をおかけして申し訳ありませんが
ご理解いただけきますよう、お願い申し上げます。
生命力
中村天風(1876~1968年)といえば、「人生は心一つの置きどころ」という名言を思い出させる。
幸福になるのも、不幸になるのも、すべては「心が決めている」と……。
この言葉と出逢ったのは、もう数十年以上も前になるが、あの当時の何か意味不明なモヤモヤ感や苛立ちが心からスーッと消えて、やるしかないと腑に落ちたのが、今でも鮮明に覚えている。
それ以来、この言葉を座右の銘として、心の整理整頓を心掛けてきて、今があると思っている。
今回もそうだが、書棚の整理をしていると、スーッと目に止まり、手にしたのが『中村天風 銀の言葉』(岬龍一郎 著)である。
“生命力”とは、生きる力、生き抜く力である。万物の霊長として天から授かった人間の“生命力”には、他の生物にはない心(魂)が備わっている。その“生命力”をいかにして甦らせて、「人間が人間として生きていくのに一番大事なのは何か」を説いたのが天風哲学の「心身統一法」であるが、人間の本質である心(魂)を鍛えることを本旨としている。
天風哲学の教義である「心身統一法」は、「生命の力」を甦らせる方法を説いているのであるが、理解しやすいように“生命力”を次の6種類に分けている。
① 体力・・・本当に頼もしい状態にあるか。
② 胆力・・・人間としての普通の心の強さであり、無用な心配をしない。
③ 判断力・・・物事を正しく認識し、評価する能力である。
④ 断行力・・・困難や反対を押し切って強い態度で実行する。
⑤ 精力・・・仕事を成し遂げていく元気。
⑥ 能力・・・物事を成し遂げることのできる力。
以上、「6つの生命力」を甦らせる最大・最高の源泉が「積極的精神」であるという。
そして、この「積極的精神」を持ち続ける心得としては、まず消極的で、否定的観念を捨て去ること。「消極的なのは本来の性格ではなく、積極的精神は努力で養うことができる」という。
それから、取り越し苦労は、「ムダな努力」であり、積極的精神の大敵だという。また、取り返しのつかないことで心を悩ませるのもよくない。未練は断ち切るしかない。
要は、人生は良くも悪くも自身の心の持ちようで決まるというのだ。「精神一到何事かならざらん」(朱子)である。
天から授かった“生命力”。人生、まさに「心一つの置きどころ」である。
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」
超一流
市場が成熟化すると、生き残るための新たな差別化戦略が求められる。そして、その戦略が描けるかどうかで栄枯盛衰の運命が決まる。
マーケティング論には、「プロダクトライフサイクル」という用語がある。それは、製品や市場の成長を「導入期~成長期~成熟期~衰退期」の4つに分類する考え方がある。
この考え方を用いることで、現在自社の製品・サービスがどのプロセスにいるかを客観的に捉えることができ、次の打ち手や戦略を立てることに役立つのである。
今の日本市場では、次の二つの理由から、「プロダクトライフサイクル」の短縮化が進んでいるという。
技術の発展速度の向上
顧客や市場のニーズの多様化・複雑化
さて、“超一流”といわれる人や組織は、自らの置かれている環境を客観的かつ正確に把握し、その変化に適用できるように常に自己変革を怠らないという。
そして、“超一流”と呼ばれる人には、いくつかの特徴があるという。
① 人格者である(企業や他人の利益を考えて行動する)
② 意思を伝えるのがうまい(他人の力を必要だと熟知している)
③ 現状を楽しめる(人や環境のせいにしない)
④ 規則正しい生活を送っている(食事、睡眠、運動のバランスがいい)
⑤ 後進を育てている(熱意と信念をもって指導・育成し、人望が厚い)
また、超一流として上記の特徴を身につけるために、次のようなことを心掛けているという。
① 継続して努力をする
② スピードを意識する
③ 謙虚さや柔軟性を持ち続ける
④ ユーモアを持つ
⑤ 向上心を持ち続ける
常に先を見据えて努力できる人であり、決めるのは他人の評価であることをよく自覚しているのだろう。
今、日本の市場は成熟期から衰退期にある、とよく言われている。しかし、どんな環境にあろうと、自らの立つ位置を決めるのは、当然のことながら自分自身の意思である。
だとすれば、超一流という人はどんな人か、またそうなるためにはどうしたらいいのか、熟慮するのも一考だと考える。
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」
2024年
期 限 | 税務内容 |
---|---|
10・10 | 9月分源泉所得税の納付 |
10・31 | 8月決算法人の確定申告 |
10・31 | 2月決算法人の中間申告 |
10・31 | 2月・5月・11月決算法人の消費税の中間申告 |
※ 毎週土曜日はお休みとなっております。
ビジョナリーワード
書棚を整理していると、『未来は言葉でつくられる~突破する1行の戦略』(細田高広 著)が目についたので再読している。もう10年程前に出版された本であるが、当時何度も読み直した形跡が残っている。
そこに、「未来を発明する“ビジョナリーワード”」という言葉があるので、少し紹介したい。
ビジョナリー(visionary)とは、「先見の明がある人」とか「洞察力のある人と解している。また、英語の「VISION」には、「視覚」や「風景」の他に「想像力」といった意味が含まれているとある。
しかし、本書では、ビジネスでいうビジョンとは「見えるもの」ではなく、「見たいもの」。「未来予測」ではなく、「未来意思」。「未来を予測するのではなく、つくりだす人」(アラン・ケイ)こそが、ビジョナリーだと述べている。
そして、「時代」を発明した言葉として、30項目を掲げてあるがそのいくつかを紹介したい。
① 「10年以内に、人類を月に送り込む」(ジョン・F・ケネディ)
② 「貧困は、博物館へ」(ムハマド・ユヌス、グラミン銀行創設者)
③ 「女のからだを自由にする」(ココ・シャネル)
④ 全てのデスクと、家庭にコンピューターを(ビル・ゲイツ)
⑤ 自由闊達にして愉快なる理想工場(井深大)
⑥ 地上でいちばん幸せな場所(ウォルト・ディズニー)
⑦ 無印良品(西友の良品計画)
⑧ 1000曲をポケットに(「iPod」アップル)
⑨ すべての書籍を60秒以内に手に入れるようにする(「キンドル」アマゾン)
⑩ 僕たちはエンジニアじゃなくてアーティストなのだ(スティーブ・ジョブズ)
確かに、こうした言葉をよく吟味すると、単なる「未来予測」ではなく、未来を変えたいという「未来意思」を強く感じることができる。
“ビジョナリーワード”をつくるには、次の4つのステップが必要だという。
① 現状を疑う
② 未来を探る
③ 言葉をつくる
④ 計画を立てる
「会計人は社会のインフラ!」「倒産は、博物館へ」・・・。小生が大事にしている“ビジョナリーワード”である。『将軍の日』で、ぜひ“考える一日”を!
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」
働くこと
先週の「”考える言葉”シリーズ(24‐33)働き」で、「動き」と「働き」の違いについて考えてみた。
今回は、「人はなぜ、働くのだろう?」という観点から、“働くこと”の意義について考えてみたい。
前回も触れた通り、「働くの語源は、傍(はた)を楽(らく)にすること」であり、他人に貢献することによって、自らの成長機会を得ることになるのだ、と。
経営学者である伊丹敬之(ひろゆき)教授は、氏の著書『経営を見る眼』の中で、次の二つのために「人は働く」と述べている。
「所得」=「稼ぎ」(経済生活)
「すること」=「勤め」(存在意義)
そして、なぜ人は「会社」で働くかというと、一つは、人間は一人ではできることには限界があるということ、二つに、集団に加わりたい、つまり人は群れたがる動物だからだという。
先週(20~21日)は、二日間、福岡で後継者育成塾(第8期⑤)を開催したが、その時のテーマは『仕事の価値化~仕事の報酬は仕事である』。二日間みっちり、「何のために仕事をするのか」、そして個人ではなく組織人として、なぜ“働くこと”をしているのか等々について、皆で討議し、考えてみた。
普段何気に行っている日常的な業務……。「なぜ、何のために」と目的を問い直してみると、様々な気づきが出てくるものだ。
近代組織論の祖の一人であるチェスター・バーナード(1886~1961)は、企業という組織を協働行為の体系と捉え、その組織の成立条件として、次の3要素を示している。存続の前提としている。
① 共通目的(組織目的)
② 協働意思(貢献意欲)
③ コミュニケーション
ここで、“働くこと”とは、協働行為の体系の一部分として、全体と部分との関係性を十分に理解した上で、自らの役割を十分に認識し、求められる成果につながるような動き、働きをすることが重要である。
「仕事の本質は、社会貢献である」とするならば、「自らの働きが世のため人のためになっているのか」という問いを自問自答し、日々反省の時間を持つことが大切だと考える。
「人はパンのみにて生くるにあらず」 “働くこと”の意義を改めて熟慮したい。
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」
働き
人を評価するときの間違いの一つは、「動き」と「“働き”」を混同するところにある。
夜遅くまでの残業とか、休日出勤を「よく働いている」と評価するのは早計である。それがどんな成果につながっているのか抜きに評価できないという。
忙しく動き回っていれば働いている気になってしまう。しかし、これは悪しき習慣である。
成果をあげるには、古いものや報われないものを計画的に廃棄する必要があるとドラッカーは繰り返し主張している。
さらに、“働き”において成果を出すために重要なことは、自らの強みを認識できているかどうかである。なぜならば、何事かを成し遂げるのは強みだからである。
では、強みを正しく知るためにはどうしたらいいのか。ドラッカーが推奨するのは、フィードバック分析である。
例えば何かをすると決めた時、先ず期待する成果を書き留めておく。そして定期的に期待と結果を比較する。すると、次のような事が明確になってくる。
① 自分は何がうまくできるのか
② 自分の強みは何か
③ 自分にはどんな能力が欠けているのか
④ 自分は何を学ばなければならないか
こうして自分の強みを知ったら、それをさらに強化し、“働き”(仕事)に活かすように心がけることだ。
そして、組織としての“働き”という観点から考えると、協働行為の体系としての機能が求められる。つまり、組織を構成するメンバー一人ひとりがお互いの強みを生かし合うという風土を創ろうとする心がけである。
“働き”を通して、自らのキャリアを高めたいと願っている。それには、ドラッカーによると、次の3つを知ることが大事だという。
① 自らの強み(強みを知り、伸ばすこと)
② 自分の仕事のスタイル(仕事の得意不得意を知 る)
③ 自分の価値観(モノの考え方)
そして、自らの価値観を“働き”に活かそうとするならば、組織の価値観との間にズレがあっては自らの強みを発揮することはできない。
元来、働くの語源は、傍(はた)を楽(らく)にすることだという。“働き”、他人に貢献することによって、自らの成長機会を得ることになる。
自己の強みを活かし、世のため人のために尽くすことに専念したいと思う。
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」
人口減少時代をむかえ人手不足の今、シニア人材は企業にとって重要な戦力です。また少子高齢化による厚生年金受給年齢の引き上げもあり、現在、定年年齢を65歳未満としている事業主は、2025年(令和7年)4月1日以降、希望者全員が65歳まで働けるように、以下のいずれかの措置を講じる必要があります。
① 定年制の廃止
② 65歳までの定年の引き上げ
③ 希望者全員の65歳までの継続雇用制度の導入
(注)①から③のいずれかを新たに導入する際は、就業規則の変更と労働基準監督署への届出が必要になります。
定年年齢の引き上げや継続雇用制度の導入にあたっては、賃金体系をどのようにするかの検討も必要です。
現在、60歳を超える雇用制度を導入していても、60歳を超えると賃金が下がるという企業が多く、減額分は高年齢雇用継続給付という制度で補てんするという仕組みになっています。
高年齢雇用継続給付とは、60歳到達時とそれ以降を比べて賃金が75%未満に減額された場合、最大で毎月賃金の15%の支給を受けられる制度です。
(注)高年齢雇用継続給付を受けるには、賃金の減額要件以外に以下の①から③を満たしている必要があります
① 60歳以上65歳未満で雇用保険の一般被保険者であること
② 雇用保険の被保険者期間が60歳以前に通算で5年以上あること
③ 失業保険による基本手当や再就職手当を受給していないこと
ただし、高年齢雇用継続給付も2025年4月1日より支給される金額が、賃金の最大15%から10%に縮小されますので、賃金・労働条件の整備を行い、職場を60歳以降も働きやすい環境に変えていく必要があります。
検討しなければならない課題は多いですが、2025年4月1日に間に合うように今から準備をしていきましょう。
起業家精神
バブル崩壊後(1990年代初頭)、日本経済は「失われた10年~30年」と言われ、そしてアフターコロナ後の今がある。
その間、よく耳にするようになった言葉に一つに、“起業家精神(アントプレナー・シップ)”という言葉がある。また同時に、“起業家精神”を持った若い経営者に出逢う機会が増えたような気がする。
アントレプレナーシップ(entrepreneurship)、その語源はフランス語の「entrepreneur」から来ており、日本語では「起業家(企業家)精神」と訳されている。
シュンペーター(経済学者)は、“起業家精神”について「新しい事業を創造しリスクに挑戦する姿勢であり、イノベーションを遂行する当事者である」と述べている。
また、ドラッカー(経営・社会学者)は「“起業家精神”を個人の資質だけでなく、組織の文化やリーダーシップの哲学」としても捉えている。
そして、「組織やリーダーが変化に適応し、成長するための貴重な指針となり、変化こそが新たな機会を生み出す土壌である。つまり、変化の時代においてビジネスの成功に不可欠な要素を提供する」としている。
かなり分厚い本だが、『ベンチャー創造の理論と戦略』(ジェフリー・A・ティモンズ著、千本倖生+金井信次訳)という本の中で、「“起業家精神”の6大テーマ・起業家に必要なメンタリティと行動」として、次の6項目が紹介してある。
① 全面的な献身と強固な決意(決してあきらめない)
② リーダーシップ(ビジョンと夢)
③ 起業機会への執念(識別し、没頭する)
④ リスク、曖昧性、不確実性に対する許容度(パラドックスへの対処)
⑤ 創造性、自己依存、適応力(失敗を恐れず、行動主義に徹する)
⑥ 一流足らんとする欲求(チャレンジ目標への意欲)
この6大テーマの関しては、まったくの同感である。小生も、未来会計の事業化について講演したとき、「事業化、成功の秘訣は何ですか?」と問われたとき、次のように応えることが多い。
「一言でいうと、成果が出るまで、決して諦めずにやり続けること」…。
そのためには、上記の「6大テーマ」は必要不可欠な要件だと、改めて認識した次第である。
今日の成熟化した時代環境、ビジネスのグローバル化、消費者ニーズの多様化など激変する経済環境において、その環境に適応し、さらに存続・発展していくには、“起業家精神”は組織にも個人にも必要不可欠な要件だといえよう。
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」
プラス思考
弱み・アンバランス・脅威はチャンスである」という考え方がある。
つまり、「マイナス要因はビジネスチャンスである」という“プラス思考”の発想だ。チャンスを発見する視点として、「マイナスをプラスに変える」という考え方が大いにあり得ることである。
そもそも、企業は「顧客の問題解決」を支援する存在であると考えるならば、「マイナスをプラスに変える」という“プラス思考”の発想は、企業の存続・発展には欠かせないことである。
まず、脅威だが、これは社外に存在する。つまり、組織を取り巻く環境であり、その変化として捉えることができる。時に、“プラス思考”あるいはポジティブ思考という言葉が口にされるのは、変化の激しい時代環境のせいもあるだろう。
その変化をプラスに変える思考は、どうすれば身につくのだろうか?そのトレーニングの方法として、よく次のような事が言われている。
① 小さい目標達成を繰り返し、勝ち癖をつける
② 普段から笑うように心がける
③ 何事にもまずはチャレンジしてみる(やりたい気持ちを大切に)
④ 完璧主義に固執しない
⑤ 筋力トレーニングなどに励み、自己肯定感を高める
⑥ 前向きになれるよう、ルーチンワークやゲン担ぎを取り入れる
⑦ 「ありがとう!」などポジティブな口癖を習慣化する
⑧ 前向きになれる言葉や名言を読む
小生は、朝起きたとき、「今日も一日、前向きに生きるぞ!」と“プラス思考”が働くように、P・F・ドラッカーの本などを机に数冊置いていて、手に取るようにしている。そして、今日一日大事にしたい言葉を一つ選ぶように心掛けている。
さらに、その選んだ言葉は、スマホのIG経営理念を記載している個所に、大事にしたい価値観として、付け加えるようにしている。そして、折に触れて、目を通すようにして、考える言葉の題材として活用もしている。
“プラス思考”にとって、もっと本質的な事としては、「目的思考」を持って生きるということではないだろうか。「何のために生きるのか」という問題意識こそ、“プラス思考”の根本をなす姿勢であろうと考える。
つまり、“プラス思考”の本質は、目的を明確にしてその実現のために努力をし続ける姿勢を貫くことで培われてくる思考、つまり生き様ではないだろうか。
変革の時こそ、前向きに生きる、“プラス思考”が必要なのではないだろうか。
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」