古田会計事務所

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考える言葉「経営戦略」

考える言葉

経営戦略

   経営において、“戦略”の重要性がいわれるようになって久しい……。その背景には、VUCA(ブーカ)時代といわれるように、先行きが不透明で予測困難な時代環境があると言えよう。
 
   “考える言葉”シリーズにおいても、何度か取り上げた題材でもある。
 
   “経営戦略”に関する書物を整理していたら、『一倉定の社長学シリーズ1“経営戦略”』(一倉定 著)が目に止まった。その書物の冒頭に次の一節がある。
 
   『“経営戦略”とは「敵を見ずして敵を制するを戦略という」(孫子)』
 
   そして、その解説として、『孫子の“戦略”の定義を経営に当てはめてみると、それは「高収益型事業構造」のことである。しかも、「自然に高収益が上がるような」事業構造でなければならない。
 
   事業は、永久に存続しなければならないという至上命令を背負っている。そのためには存続に必要な利益を確保しなければならない』と。
 
   そのためには、次のような構造を持つものでなければならないという。
 
① どんな市場、又はどんな市場の組合せにするか
② どんな商品構成、どんなグレードとするか
③ どんな得意先構成とするか
④ どんな店舗展開をするか
⑤ どんな供給体制とするか
⑥ 未来事業の推進体制をどうするか
⑦ 人員構成をどうするか
というようなものが主体になるという。
 
   つまり、「成果=商品×顧客×流通ルート」と、成果を生み出すための仕組みづくりを、現状だけではなく、将来を見据えた上で、戦略的思考をすべきである。
 
   以前は、経営計画を策定するときには、「分析予測型」といって、過去のデータを分析して未来を予測する方法が取られていたが、今は通用しない。なぜなら、過去の延長線上に未来が描けないからだ。
 
   「洞察創造型」の経営計画のつくり方を勧めている。未来を予測するのではなく、洞察し、自らの意思で創造していくのである。その時、必要なのが“経営戦略”である。
 
   “経営戦略”とは、持続的競争優位性を達成するためのポジショニングを構築することである。つまり、孫子のいう「戦わずして勝つ!」体制をしっかりと考え、実行していく覚悟を組織文化としていきたいと考える。
 
   そのためにも「将軍の日」に、ぜひ参加して、一日、将軍になってもらいたいと思う。
 

今週の考える言葉「継続は力」

考える言葉

継続は力

   ある人から、「“考える言葉”シリーズは、いつ頃から始められたのですか?もう随分前ですよね……」と訊かれ、改めて調べてみた。
 
   記念すべき第一作目は、「金魚鉢の金魚」(1996.11.21)であるから、もう30年間やり続けてきたことになる。
 
   週に1回のペースで書き続けているので、ざっと「月4作×12ヵ月×30年=1440作」となる。その間、(株)あさ出版のすすめで、『社長、経営はぜんぶ「逆算」でやりましょう』(2016年)と『赤字会社の9割を黒字化させた「経営の基本」』(2019年)題目で2冊出版させて頂いた。
 
   これらは、やり続けてきた成果の賜物であるといえよう。
 
   少し気になり、「継続は力なり」という言葉をネットで調べてみると、「わずかなことであっても、それを継続して行い続けたならば結果として現れるということを意味する」とあった。
 
   そして、この言葉の由来は、浄土真宗の宗教家である住岡夜晃(1895~1949年)の作品である『讃嘆(さんだん)の詩』に一節「念願は人格を決定す。継続は力なり」からだとあった。一度、読んでみたいと思う。
 
   最近、再読している『自助論』(サミュエル・スマイルズ 著)の中にも、次のような一節がある。
 
   「毎日1時間を10年続ければ一分野で秀でることができる」と。
 
   「ちょっとした時間も無駄にせずコツコツと辛抱強く努力していけば、それは積もり積もって偉大な成果につながる」と言うことである。
 
   つまり、「毎日1時間でも無駄な時間を省き、それを有益な目的のために使えば、平凡な能力しかない人でも必ず学問の一つぐらいはマスターできるようになる」のである。
 
   幼い頃から、よく言われた言葉の一つである。
 
   「絶対、諦めるなよ!やり続けた人間だけが、最後には勝ち残るのだから…」と。
 
   セミナーなどで、「成功の秘訣は、何ですか?」と、よく訊かれることがあるが、決まって答えるのは、「成果、結果が出るまで、やり続けることです」と。
 
   “継続は力”、やり続ける力とは、初めの頃はその人の意思つまり、意思力が問われると思う。しかし、やり続けていると、その仲間が増える。つまり、「広がりの場」ができてくるものだ。
 
   そして、その場の期待感が、後押ししてくれて、各人の“継続は力”をバックアップとなり、自分の意思だけではない力が働き出してくるのは事実である。
 
   場の力が生まれてくると、自然と“継続は力”が働き出すものだ。
 

今週の考える言葉「ビッグ・イベント」

考える言葉

ビッグ・イベント

   先週(3月17~18日)、(株)日本M&Aセンター主催の“ビッグ・イベント”『ACCOUNTING DAY2026~会計事務所のチカラで日本を元気に』(IN TOYOTA ARENA TOKYO)に参加してきた。
 
   全国の会計事務所からの参加者数は、2000人を超えたそうで、これだけ多くの会計人が一同に会する機会は滅多になく、いや、初めての体験である。その企画力と実行力に、驚くと同時に感動を覚えた。
 
   日本M&Aセンターが創業したのは1991年だから、今年は35年という節目の年でもある。あの当時のM&Aといえば、強者が弱者を呑み込む敵対的M&Aのイメージが強くて多少抵抗があったが、創業者である分林会長と三宅社長が提唱したM&Aは、そうではなくて、中小企業の事業承継に伴う出口戦略として、また承継後の新たな成長戦略としてのM&Aであった。今思うに、その先見性に強く感服する。
 
   お二人とは、創業以来、いろいろなお付き合いをさせて頂いているが、今でも強く印象に残っているのは、長崎で弊社が定期的に開催している、『将軍の日』(中期五ヵ年計画策定セミナー)に、お二人で参加された時のことである。
 
   お二人でいろいろと話し合いながら、5年後のあるべき姿を描かれていたのだが、分林氏が「三宅ちゃん、これやれるよね」と声をかけられ、三宅氏が「分さん、絶対やれますよ!」と返答、「どうされたのですか?」と尋ねると、「いや今ね、創業して10年経つのですが、年商5億。それなりに成果を出してきたと思うのですが、その5倍、25億はいけると思うのですよ。利益は5億残る。そうすれば上場も夢ではない……」「そのためには、人手不足……。あと10人は必要だ。東京に戻って、すぐに動こう。お陰で、未来が見えてきました」と。
 
   それから、5年どころか、3年足らずで目標を達成して、マザーズへの上場、そして数年もしないうちに東証一部に上場し、その後破竹の勢いで成長されて、今がある。
 
   『将軍の日』の宣伝をするわけではないが、夢や想いを形にすることは大事なことだと改めて思う。
 
   人生にはいろんな節目があるというが、企業経営においても同じだ。節目とは英語ではターニングポイント(転機、分岐点、転換期)のことで、状況が大きく変化し、新たな方向へ進むきっかけとなる。
 
   今回のような“ビッグ・イベント”は相当の時間とコストがかかるので無理だとしても、節目・節目には、ターニングポイントを意識できるようなイベントを考えて、行うのはいいことではないだろうか。
 
   IG式目標管理システムの活用においても、日々、節目を意識できるようにしたい。
 

今週の考える言葉「企業とは何か」

考える言葉

企業とは何か

   経営の基本をもう一度学び直してみようと考え、書店に行くと、『初学者のための経営要論』(同友館)という本が目についた。
 
   その本を手に取り、めくると、もくじの第1章に企業論があり、その1節目に「企業とは何か」という問いかけがあった……。
 
   確かに、「経営学は、企業や組織の運営を成功させるための戦略的思考、組織運営、リーダーシップなどを学ぶ学問である」から、その対象である“企業”について明確な定義付けをしておかなければならない。当然の問いかけだと得心させられた。
 
   そこで、“企業とは何か”について、改めて整理しておきたいと思う。
 
   先ず企業は社会的存在であるということ。そして、その役割を担うために次の二つの機能を有している。
 
① 一つは、財やサービスを提供していること。これは企業の基本的な機能である。
② もう一つは、雇用の場である。人々は生きていく上での糧を得るための機能と役割を担っている。 
 
   つまり、私たちの生活と密接に関わっている存在であるといえよう。
 
   私たちは朝起きたら、「今日も一日仕事だ…」ということで、職場に向かう。そして一日の仕事を終えたら、家路に向かう。そんな日常性に馴れてしまっている。
 
   しかし、“企業とは何か”という問題意識を持って、より大きな成果を出すためには、企業はどうあるべきかと考えると、そこからさまざまな経営課題が生まれてくるものだ。
 
   それを企業経営という。
 
① 我々が所属している企業組織とは何か?どうあるべきか?
② その組織を動かす人的資源は何か?いかにあるべきか?
③ 働く人たちのモチベーションは、どうしたら高めることができるのか?
④ その組織を束ねるリーダーの役割、リーダーシップとは何か?
⑤ 組織の進むべき進路・方向性を見定める戦略とは何か?
 
   これらの課題と真剣に向き合っていると、やはり、“企業経営”とは奥が深いと改めて考えさせられる。
 
   そして、経営の神様、ピーター・F・ドラッカーがいう「経営目的は、顧客の創造にある。そのための基本的機能として、マーケティング&イノベーションがある」これらのことを踏まえて、“企業とは何か”について、つねの自らに問い続けて、いい仕事ができる環境を創造していきたいと考える。
 
   「経営理念」「ビジョン」「戦略」「施策(戦術)」、これらの一貫性をどうやって構築していくか、常に問題意識を持って、“企業経営”に取り組んでいきたいと考える。
 

今週の考える言葉「自己実現」

考える言葉

自己実現

   “自己実現”、このテーマは、今までも何度か取り上げたものである。
 
   書棚を整理していると、『図解雑学 ドラッカー経営学』(藤屋伸二 著)という書籍が目に止まり、めくっていると「“自己実現”への挑戦」というフレーズに惹かれ、再読した内容を紹介したい。
 
   “自己実現”とは、一言でいうと、「なりたい自分になる」ということである。
 
   自分の能力や可能性を最大限に発揮し、自分らしい生き方を追求するプロセスだと言えよう。「欲求段階説」で有名な、心理学者アブラハム・マズローは、人間の欲求を5段階に分類し、その最上位に“自己実現”の欲求を位置づけている。
 
   仕事を通しての“自己実現”は、IG会計グループにおいては基本的なテーマの一つである。IG経営理念の中にも、「全人類の“自己実現”のために衆知を集める」と謳っている。
 
   自己実現している人とは、どんな人だろうか?次のような特徴が見られるという。
 
① 自分の価値観を理解し、正直に行動する。
② 現実をありのままに受け入れる。
③ 自分の強みを生かして自発的に行動する。
④ 他者と深い信頼関係を築いている。
⑤ 広い創造性を持っている。
 
   そして、“自己実現”のために大切な心構えとして、次の6つを習慣化すべきだと考える。
 
① 自らの価値観に基づいた目的を明確にすることからスタートすること
② 目標管理を徹底すること(「仮説~実践~検証」のサイクル)
③ 物事に対して当事者意識を持つこと(主体性の確立)
④ やると決めたら、やり続けること
⑤ 同志や協力者との関係性を大事にすること
⑥ 自らの強みを知り、それを活かすこと
 
   先程、マズローの欲求5段階説の最上位に自己実現の欲求を位置づけていると述べたが、晩年のマズローは自己実現のさらに上位に『自己超越』があると提唱したという。
 
   これは以前に、『経営人間学講座』(竹内日祥上人 主催)で学んだ『統合の価値観(=自他非分離の思考)』の教えに通じる概念であると思う。
 
   人間には無限の可能性があるということだ。自己満足に陥ることなく、死ぬまで精進し続けて、“自己実現”を目指していきたいと思う。
 

今週の考える言葉「マーケティング」

考える言葉

マーケティング

   「企業の目的は顧客を創造することである。したがって企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。マーケティングと革新(イノベーション)である。マーケティングと革新だけが成果を生む。その他の職能はすべて、費用であるにすぎない」
 
   『抄訳マネジメント』
 
   ドラッカーのマネジメント論に出てくる有名な言葉である。今回は、その中に出てくる“マーケティング”について考えてみたい。
 
   “マーケティング”について考えるとき、先ず、セールス(販売活動)とマーケティングとの違いを明確にしておく必要がある。ドラッカーはこの点について次のように言っている。
 
   つくったモノを売るのがセールスだが、お客が商品を知らなかったり、価格が高かったり、お客にお金がなければ、いくら良いモノでも売れない。
 
   そこで販売する前にお客に買ってもらう仕組みを作る必要がある。その「買ってもらう仕組みをつくる活動を“マーケッティング”という」と、ドラッカーは述べている。つまり、販売活動は“マーケッティング”が終わってから始まるのである。
 
   マーケティングの第一人者として知られるノース・ウエスト大学のフィリップ・コトラーは、「利益を上げることがマーケティングの目標だ」と言い、マーケティングの手順を次のように挙げている。
 
① 狙うお客、つまり市場を決める
② 何を売り物にするか、高級品を売り物にするのか、安全性を売 り物にするか決める
③ 売り物に見合った価格をつける
④ お客が買わなければならない理由と意味を考える
⑤ どこで買えるか、品切れを起こさないようにするか、流通戦略を決める
⑥ 最も安いコストでお客に届ける方法を決める
 
   そして、マーケティング戦略を立案する際に必ず活用されるのに「4P分析」というフレームワークがある。
 
   「成果=Product(商品)×Price(価格)×Place(流通)×Promotion(販促)」
 
   以上、4つの要素から自社の商品・サービスを分析し、具体的戦略の立案するために用いる。
 
   ドラッカーは、マーケティングは単なる販売活動ではなく、顧客の価値を生み出していくための組織的取り組みであって、「販売を不要にする」という考え方をマーケティング観の中核となしている。
 

今週の考える言葉「組織の病状」

考える言葉

組織の病状

   前回の”考える言葉”シリーズでは、「健全経営」について考えてみた。今回は、逆に健全でない状態、つまり“組織の病状”について考えてみよう。
 
   『図解で学ぶ ドラッカー入門』(藤屋伸二著)という著書がある。その中で、「健全の定義は、人によって多種多様だが、健全でない状態はすぐにわかる」と述べ、企業の10の病症について触れているので紹介したい。
 
① 管理階層の肥大化
② 目標の貧困や混乱
③ 権限の過度の集中
④ 無能な者の放置
⑤ 部門間問題の頻発
⑥ 多すぎる会議
⑦ 他人への気の遣いすぎ
⑧ 職責を持たない人への依存
⑨ 度重なる組織変更
⑩ 経営層や管理層の年齢の偏り
 
   以上、書き出しながら、気になる点がいくつかあったが、これらについてグループ討議してみると、もっと気づきが得られるだろう。
 
   これらは、「経済性と明快さ」「ビジョンの方向性」「意思決定の迅速さ」「安定性と適応性」「永続性と新陳代謝」などを阻害する病状なのだという。
 
   私たちは日常的に、さまざまな課題を抱えながら仕事をしている。その都度、きちんと向き合い、対処すれば、大事に至らずに済ませることもできるだろう。だが、多忙が窮まると、気になりながら先送りしてしまうこともある。
 
   では、どうすれば、歯止めがかかるのだろうか?やはり、ドラッカーが提唱する「目標管理」を徹底することだと考える。
 
   目標設定が明確であれば、その時々において、目標と実績の差異がハッキリとするので、フィードバック機能が働き、自己管理(Self‐Management)が徹底されるので、“組織の病状”が悪化する前に自覚症状ができて、早め早めの対処ができるのではないだろうか。
 
   人間の病状もそうだが、“組織の病状”にも、必ず原因があること。その原因を作らないように心がけるが、前回でも述べた目標管理の徹底である。
 
   最も大切なことは、病気ならない体質づくりを行うこと。仮に、病状が生じたとしても早めに自覚出来、対処できる仕組みを構築しておくようにしたいと思う。
 

今週の考える言葉「健全経営」

考える言葉

健全経営

   昨今、組織力の強化、すなわち“健全経営”の強化が叫ばれている。その背景には、大きく、次の二つの要素がある、といわれている。
 
(1) 事業環境の変化・多様化
   つまり、不確実性時代(VUCA)への突入である。
 
   VUCA(ブーカ)とは、先行きが不透明で、将来の予測が困難になっている状態の要素を示す造語である。
 
➀ Volatility(ボラティリティ):変動性
② Uncertainty(アンサートゥンティ):不確実性
③ Complexity(コムプレクシティ):複雑性
④ Ambiguity(アムビギュイティ):曖昧性
 
(2) 働き方や人材の多様化
   「働き方改革」の推進による労働時間の見直しや削減、コロナ感染の拡大によるテレワークの増加、DXも急激に発展している。また、グローバル化に伴い、制度変更が進み外国人労働者の増加などで、人材も多様化している。
 
   組織論で有名なチェスター・バーナード(1886~1961、米)は、組織の成立条件として、次の3つの条件を掲げている。
 
① コミュニケーション(組織内で情報を共有し、意思疎通を図ること)
② 貢献意欲(組織メンバーが互いに一緒に働いて相手の役に立ちたいと思うこと)
③ 共通目的(共通の目的を持つことで、組織の協調性が生まれること)
 
   では、“健全経営”を推進し、組織力を強化するためには、ドラッカーがいう「目標管理の徹底」であろう。
① 企業理念やビジョンの浸透(共通目的)
② 経営計画の共有(共通目標)
③ 業績の公開
④ 計数の強い人材の育成
⑤ 強いリーダーシップ
⑥ 機能する人事評価制度の構築と浸透
⑦ エンゲージメントの向上
⑧ やりきる風土(MAS監査・未来会計の徹底)
 
   “健全経営”について、いろいろ述べてきたが、先ずは病気にならない企業体質、つまり健康管理を怠らないことである。
 
   そのためにも一度、自社の未来をじっくり考える一日、『将軍の日』に参加して欲しい。
 

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