古田会計事務所

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今週の考える言葉「五方よし経営」

考える言葉

五方よし経営

   先週(9月19~20日)は、『IG後継者育成塾』(第8期第11講)でした。
 
   今回は、価値観研修の一環として、「日本でいちばん大切にしたい会社~経営者の心得」というテーマで、坂本光司先生に導入講義をして頂いた。
 
   坂本先生の講話は、何度となく傾聴させて頂いているが、いつも心の底から洗われる思いで聴き入ってしまう。
 
   今回も再考させられることがたくさんあったが、坂本先生が提唱される“五方良し経営”について考えてみたい。
 
   “五方よし経営”とは、「会社に関する5人(者)の幸せを追求し、実現させる経営」をいう。
 
   近江商人が大切にしていた「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」という考え方があるが、坂本先生は「五方よし」だという。
 
   「五方よし」の五方とは、
① 社員、その家族
② 社外社員(仕入先や協力企業)とその家族
③ 現在顧客と未来顧客
④ 地域住民、社会的弱者(障がい者や高齢者等)
⑤ 株主・出資者ならびに支援機関
 
   注目すべきは順番であり、第1は「社員第一主義」である。さらに社員だけなく社員の家族を社員と同列、つまり第1に大切にすべき存在として明確に位置付けている点である。
 
   第2は、これまで総じてコストと見てきた仕入先や協力企業を、パートナーではなく、「社外社員」として位置付けている点である。
 
   第3は、現在顧客と合わせて、未来顧客をも明示している点である。
 
   第4には、地域住民、とりわけ障がい者や高齢者等に対し、雇用する責任や、幸せにする責任を明確にして点である。
 
   そして第5は、株主・支援機関を最下位に位置づけた点である。彼らにとって、関心が高いのは企業の業績である。
 
   企業の目的は「その企業に関わる人々を幸せにすること」である。儲かるか儲からないかという損得経営ではなく、何が正しくて何が正しくないかを判断す善悪経営が大前提になる。
 
   ➀から④の人々の幸せを実現する善悪経営を行えば、業績はおのずと高まると考えている。“五方よし経営”、心して実行していきたいと思う。