古田会計事務所

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今週の考える言葉「強み」

考える言葉

強み

   今年は21世紀に入って、早や25年目になる。第一四半世紀の最後の年で、つまりラストスパート(last spurt)の年である。
 
   IG会計グループにとっては、新5ヵ年計画(2025~2029年)のスタートの年でもある。
 
   中期ヴィジョンとして、『夢・志への挑戦、Next Stage~Build on Strength』を掲げて、次世代のための未来創造に向けてスタートすることにした。
 
   そして、本年度(R7年)の基本方針は『自助努力~“強み”の上に己を築け』とし、先週末、新年度発表会を全員で開催し、今年一年に対する各部署・各人の所信表明をしたばかりである。
 
   さて、非連続な時代環境において、競争力を保ち続けるためには、コア・コンピタンス(Core Competence)という言葉をよく耳にするが、自己あるいは自社の“強み”をしっかりと認識しておく必要があるだろう。
 
   今、P・F・ドラッカーの書物をぜんぶ読み直しているのだが、ドラッカーは自らの“強み”に集中することの大切さを次のように説いている。
 
   「何かを成し遂げるのは、“強み”によってだけである。弱みによって何かを行うことはできない」
 
   「不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。自らの“強み”に集中すべきである。無能を並みの水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする」
 
   NN構想の会(1999年設立)を25年前に立ち上げたときの動機も、よくよく考えてみると、ドラッカーの「自らの強みに集中せよ」という思想に触れたのがきっかけとなったような気がする。
 
  それでは、どうやって自らの“強み”を知ればよいのだろうか?
 
   これもドラッカーによると、“強み”を知る方法は一つしかないという。フィードバック分析である。「何かをすることに決めたならば、何を期待するかを直ちに書き留めておく。九ヶ月後、一年後にその期待と実際の結果を照合する」そうすることによって、一年後あるいは二年後には、自らの“強み”が見えてくるのだという。
 
   確かに、ある仕事に関して、他の誰よりも迅速かつ正確にこなしている自分がいる。
 
   それは、自分の“強み”が生かされている証拠である。そして、その気づいた“強み”をさらに磨く努力をすれば万全である。
 
   もう一つ大事なことは、組織のメンバーがお互いの“強み”を発見し合うことだ。そして、お互いの“強み”を生かし合うような文化が生まれたら、素晴らしい成果が生まれるだろう。コア・コンピタンス経営を心掛ける一年にしたいと思う。