古田会計事務所

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今週の考える言葉「探求心」

考える言葉

探究心

   先週(6月24日)、「日本経営会計専門家研究学会」(2023年度第1回全国大会)が成蹊大学(ハイブリッド)で開催された。
 
   本学会の目的は、実務家と研究者(学者)がコラボレーションする場をつくることによって管理会計(=意思決定会計、未来会計)の知識を進化させ、社会の発展に寄与するところにある。
 
   さて、今大会の特別対談企画として『MAS監査の原点と未来』というテーマがあり、小生と高山範雄氏(MAP経営)に声がかかり、澤邉紀生教授(京大)のコーディネーターのもと、対談が行われた。
 
   対談の内容は、①二人の出会い、なれそめから始まり、②MAS監査がどのようにして生まれ、どう事業化していったのか、③そのプロセスでMAS監査はどのように発展していったのか、そして④MAS監査の将来・未来はどう進展していくのか等々についてだったが、対談1時間と質疑応答45分という時間配分であった。
 
   そのあとの懇親会も含めて、感じたことがある。それは、“探究心”の強さである。
 
   さすがに、学者は職業柄、“探究心”が旺盛だ。質問はもちろん、感想もつかみどころがよく、こちらの方も勉強になる。
 
   また、常に新しいことにチャレンジしようとしている実務家も“探究心”旺盛な人が多い。いや、実務家の場合、“探究心”というよりも“探求心”と表現したほうがいいかも知れない。
 
   “探究心”とは、物事に興味を持って深く知ろうとする気持ちで、物事の本質を見極めるためにとことん調べ上げ、自分が納得できるまで粘り強く取り組み続ける意思のことである。一方、“探求心”のほうは、興味のあるものを追いかけ続けるという意味合いがあるという。
 
   今回の対談の中でも話したことであるが、IG会計グループがMAS監査(=未来会計)の事業化に成功した秘訣は「しぶとく、しつこく結果が出るまでやり続けたことだ」と思う。
 
   これは、“探求心”と言い換えてもいいだろう。探求心を持って仕事にチャレンジし、やり続けていくと、“探究心”が芽生えてくる。そうしたら、最初のうちは先達者の真似事であったのが、いつのまにか自分なりの創意工夫が生まれ、オリジナル性が生まれてくるものだ。
 
   “探求心”を持って素直に学び、探究心に目覚めて真摯に取り組む。これが成功の秘訣だと言えよう。