古田会計事務所

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今週の考える言葉「6つの視点」

考える言葉

6つの視点

   某セミナーで、「企業間の“格差”は、マネジメント力の差である。そしてマネジメント力の差は、“目標設定”の良否によって決まる」という話をしたが、その目標設定に関して、もう少し踏み込んで考えて見たい。
 
   事業のあるべき姿を実現するために、「何を、どのように、どの程度行えばいいのか」を示すのが事業の目標である。
 
   ピーター・F・ドラッカーは、目標設定する際の基本的な視点として、次の6つを挙げているので、紹介したい。
 
(事業の目標にかかわる6つの分野)
① マーケティング
② イノベーション
③ 経営資源(ヒト・モノ・カネ)
④ 生産性
⑤ 社会的責任
⑥ 利益
 
   ドラッカーは、①マーケティングと②イノベーションを事業の両輪としている。つまり、両輪がうまく機能するかどうかで、企業の成長は決まるのだという。
 
   ➀と②の目標を実現するには、経営資源の確保と有効活用が必要となる。これが③から⑥までの目標である。
 
   ここでいう「マーケティング」とは、顧客のニーズを知り、事業を通して満足を提供することをいう。その狙いは、顧客をよく理解し、商品が顧客にぴったりと合って、ひとりでに売れてしまうようにすることである。
 
   そして、「イノベーション」とは、新しい見方・考え方で資源を活用して、より大きな価値を生むようにすることである。その狙いは、新しい価値を創造することによって、社会をより豊かにすることである。
 
   さらに、“6つの視点”から目標を設定する際には、「バランス感覚」を忘れてはならないという。
 
 ❶ 今までの利益を投資すれば実現できそうか、
 ❷ 近い将来の目標と遠い将来の目標の整合性に無理がないか、
 ❸ 優先的に取り組むべき目標はどれか、というバランスを考えながら目標を考える必要がある。
 
   こうして目標を立てたら、あとは行動あるのみ。達成までの期限を決めることだ。目標を考え抜くのは、知るためではない。動くためである。