今週の考える言葉「コアコンピタンス(強み)」
考える言葉
コアコンピタンス(強み)
先週の“考える言葉”シリーズ(23‐01)「年度方針」の中で、自らをマネジメントするたに最も考慮すべきポイントの一つとして“強み”を掲げた。
その“強み”を、英語でいうと“コアコンピタンス”(Core competence)となる。直訳すると、「核となる能力」「得意分野」を意味するが、競合他社を圧倒的に上回るレベルの能力のことをいう。
その“コアコンピタンス”について考えてみたい。
真の経営計画を策定する前提条件として、しっかりと確認し、明確にしておくべき点が2つある。一つは、ドメイン(事業領域)であり、もう一つはコアコンピタンス(自社の強み)である。
P・F・ドラッカーは明言している。「“強み”のみが成果を生む。弱みをなくすことにエネルギーを注ぐのではなく、その“強み”を生かすことにエネルギーを費やさなければならない」と。
これは疑う余地のない事実である。だとすれば、経営の成果を上げるためには、自らの“強み”を正しく認識しておく必要がある。だが、どれだけの人が、「あなたの会社の強みは何ですか?」という問いに対して、明確に答えることができるだろうか…。
では、自らの“強み”を見極めるにはどうしたらいいのだろうか?
① 成果を出している仕事には、必ず“強み”が働いているということ
② 短所から長所を探る(「短所は長所の裏返し」)
③ 家族・友人の聞いてみる
④ 情熱を持って取り組んだ仕事はないか
⑤ 他の人よりも短時間で終わらせている仕事はないか(コスト削減、スピード向上、成功確率が高いなど)
もっと他にも、いろいろあるような気がする。まず大切なことは、自らの“コアコンピタンス”を意識することが大切だと思う。
人はそれぞれ自らの“コアコンピタンス”を持っているものだ。自分の強みはもちろんのこと、他人の強みにも関心を持って観察してみよう。組織で働いている我々は、お互いの持ち味を活かし合うことによって、シナジー効果を創り出す立場にいる。
事実、組織力の差とは、シナジー効果の差ではないかともいわれている。お互いのコアコンピタンスを活かし合う文化が育まれている組織は、シナジー効果が大きい。
また、組織そのものにもコアコンピタンスがあることも認識しておく必要があるだろう。
転載元:IG会計グループ 「考える言葉」